東北の高速道路に「オービスもどき」が急増中?謎の新設機器の正体は

「オービス“もどき”」の正体とは  高速道路や幹線道路には、通称「オービス」と呼ばれる速度違反を自動で取り締まる機器が設置されています。    そんななか、今年2024年の夏頃から筆者(オービスガイド大須賀克巳)のもとへ「固定式オービスが新設されました」とへ情報が届くようになりました。それも1、2か所ではなく数十か所です。 謎の「オービス“もどき”」が急増中!? その正体とは[撮影:オービスガイド]  たいがいは新設された「Nシステム」(犯罪捜査などに用いられる「自動車ナンバー自動読取装置」)だったりするのですが、驚いたことに添付されている画像を見ると確かに「LHシステム」という種類のオービスに見えます。 【画像】「えっ…!」これが高速道路の「オービス“もどき”」です!(30枚以上)  Nシステムとオービスは、見る人が見れば明らかに別物ですが、しかし今回の機器はオービスに詳しい人がみても接近するまでは区別がつかないくらいそっくりです。  その機器が日本全国の高速道路に次々と新設されているようなので、筆者が実際に東北地方の現場へ調査に行ってみました。  全ての路線を調査したわけではありませんが、それでも2日間の走行で確認できただけでも、宮城県と秋田県、岩手県(東北自動車道/仙台北部道路/仙台南部道路)の全11か所に、真新しいオービスのような機器が確認できました。  昨今のオービスは、移動式や半固定式のタイプに主軸が移っているので、これほど大量に固定式オービスが新設されることは無いはずです。  そこで高速道路を管理するNEXCOへ問い合わせてみました。  結果はオービスではなく、「ETC関連の機器」とのことでした。  2025年3月末頃から実施される予定の「ETC深夜割引」のサービス変更などに対応する為の設置だといい、「ETCフリーフローアンテナ」などで構成されているとのことでした。  ETCフリーフローアンテナとは、料金所の出入り口などの頭上に設置されているアンテナのことで、ETC車載端末と通信するためのものです。  形状は数種類ありますが、一般的によく見るのは白色で四角い箱型の機器が斜め下方向に向けられています。 今後「オービス“もどき”」が「犯罪捜査」に使われることはあるのか!?  あわせて筆者は、NEXCOに対しさらに突っ込んだ質問をしてみました。  質問は以下の通りです。 - ・新設されているETC関連の機器は、料金算出以外に使うことはないのでしょうか ・ETCアンテナ以外に、カメラや赤外線ライトのような装置が前後に付いているようですがなぜでしょうか ・通行情報や映像はネクスコ内でのみ利用されるのでしょうか ・新設機器は全国でおよそ何か所あり、今後も増えるのでしょうか ・設置する場所の基準はあるのでしょうか -  残念ながら、これらの質問に対しNEXCOからの返答はありませんでした。  後日なんらかの返答があった場合には、改めて紹介することとします。  ともあれ新設されたのはETC深夜割引に関する機器であり、交通取り締まりに関係するものではないことが現段階で確認できました。  ただ、2025年3月末ごろ実施予定の新しい深夜割引の概要資料を見てみると、機器により平均速度を算出するような記載がありました。  もしこれを速度違反の取り締まりに利用すれば、広域で速度を抑止することが可能となります。  したがって、「オービス設置個所だけ速度を落とす」といった走り方はできなくなるとも考えられます。  またフロントナンバーが読めないクルマや、オートバイの悪質な交通違反にも、後方カメラが搭載されたこの機器は捜査の助けになることは間違いないでしょう。  今後こうした動きがあるのかについても、引き続き注視していきたいところです。 【要確認!】オービス(LHシステム)と新設ETC機器の見分け方とは  ここであらためて、オービス(LHシステム)と新設ETC機器の見分け方をまとめてみましょう。 ●オービス(LHシステム)の場合 手前に「自動速度違反取締路線」などと書かれた予告看板が数枚設置されている ・撮影ポイントを示す白線マーカーが路面にある ・基本的に支柱上の制御ボックスなどに赤色灯が付いている ●新設ETC機器の場合 ・フリーフローアンテナが下向きに付いている ・後方撮影用のカメラ機器を通過後にバックミラーで確認できる  なお現段階では設置準備中のためか、新設ETC機器自体はまだ稼働していないようです。  動き出せば、通過時に車内のETC端末が通過時に「ピッ」などと反応するかもしれません。 ※ ※ ※  新設ETC機器は、一見するとオービスにそっくりです。  調査時も、前方のクルマがブレーキを踏んだり、急に左車線に移動したりと、明らかにオービスと間違えているような挙動をするドライバーがいました。  これまで通り制限速度内で走ることはもちろんのこと、車間距離を長めにしたり、周囲のクルマの動きには注意して運転しましょう。 【参考】2024年10月末時点の「新設ETC機器」設置状況  参考まで、東北自動車道(宮城県・秋田県・岩手県)/仙台北部道路・仙台南部道路(宮城県)で2日間調査した際に確認された11か所のETC機器新設状況について紹介します。 ●東北自動車道 上り線 ・小坂PA→小坂IC間(秋田県) ・安代JCT→畑PA間(岩手県) ・紫波SA→花巻IC間(岩手県) ・富谷JCT→泉IC間(宮城県) ・仙台南IC→菅生PA間(宮城県) ・村田JCT→村田IC間(宮城県) ●東北自動車道 下り線 ・富谷JCT→鶴巣PA間(宮城県) ●仙台北部道路 上下線 ・利府JCT?利府しらかし台IC間(宮城県) ●仙台南部道路 上り線 ・仙台南IC→長町IC間(宮城県) ●仙台南部道路 下り線 ・仙台若林JCT→今泉IC間(宮城県) [調査:オービスガイド(2024年10月末時点)]

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