ドジャースのワールドシリーズ制覇で今季を終えた大リーグ。激闘から一夜明け、今オフのFA市場の最大の目玉であるヤンキースのフアン・ソト外野手(26)を巡る報道が米国内で加熱している。 ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマン記者は「フアン・ソト、歴史的な7億ドル(約1064億円)契約を視野に」との特集を掲載。「ソトの新たなマジックナンバーは7億ドル(またはそれ以上)とされている。これは日本のスーパースターである大谷翔平がドジャースから受け取った7億ドルの契約(97%が後払い契約)とは異なり、確固たる7億ドルだ。ヤンキースがドジャースに敗れた後、8つのライバルチームが興味を示し、木曜日の朝にはその数が11に増えたと言われている。チームは数日間、契約について話すことは禁止されているが、彼のFAが始まる前から7億ドルという数字が浮上している。ヤンキースは彼を素晴らしい人物であるだけでなく、史上最高の選手と見ている。しかし、彼が次の13年以上をどこでプレーするかを決める際には、契約金と勝利とともに優先されると考えられている。ヤンキースは13年を覚悟しているが、彼が40代までプレーすることを目指しているため、彼が探している最低限の契約期間は実際には14年かもしれない。もし彼が14年で7億ドルを手に入れた場合、彼は史上初の後払い契約なしの年間5000万ドル(76億円)選手となるだろう」と伝えた。 ヘイマン記者はヤンキースを「最も収益性の高いチーム」としつつ、メッツに加えてドジャースも「大谷の(後払い)契約により財務状況が改善した」と候補の1つとして挙げた。また、「ジャイアンツ、ブルージェイズ、レッドソックスなどのビッグマーケットのチームも関心を示すと予想されており、驚くべきことに既に2つのスモールマーケットのチームも関与していると言われている」と予想外のチームがソトとの大型契約に興味を示していることも伝えた。最後には「ソトの親しい友人の1人は、ヤンキース、メッツ、またはドジャースを予想していると述べた。これは合理的な予想であり、これらのチームは明るい将来を持ち、経済的な力もある」と締めくくった。 また、スポーツ専門局「ESPN」もソトについて特集。公式Xで「フアン・ソトを獲得するのはどこで、いくらで獲得するのか?MLB関係者28人を対象にした調査で、ソトと契約するチームと契約内容を予測」と題した記事を紹介した。 同局は「6月に28人のMLB関係者の協力を得て、ソトの契約に関する予測を行った際、平均的な回答は既に5億ドル(約760億円)に近づいていた。そして、ポストシーズン中に業界に再びアンケートを行った際には、予測はさらに大胆になった。ソトがブロンクス(ヤンキース)で素晴らしいシーズンを過ごし、この10月に主演の役割を果たし、彼の価値をさらに高めたということは驚きではない」とし「今回のパネルではおよそ13年、年平均約4600万ドル(約70億円)、総額約6億ドル(約912億円)の予測が集まった。これは4カ月で年平均約15%の昇給だ。多くの情報源はソト陣営が、昨オフに記録的な契約を結んだ大谷翔平の特定の基準を上回りたいと考えている」と伝えた。 そして、移籍先の7球団を列挙。ヤンキース、メッツ、レンジャーズ、ナショナルズ、ジャイアンツ、ブルージェイズ、ドジャースを移籍先候補として挙げた。ヤンキースについては「明らかに、ヤンキースがソトの第一の候補とされている。数年にわたり、ゲームを変える左打者を追い求めてきたブライアン・キャッシュマンGMは、打線のバランスやジャッジとの相性を考える際に、ゼロからやり直したくないだろう。特にソトはニューヨークのスポットライトの下で優れた成績を収め、新しい街やチームを愛しているという正しい発言をしている」と紹介。ドジャースについては「ワールドシリーズ優勝チームであるドジャースは、世界最高の選手たちを獲得する競争からは決して外れることはない。彼らは既に巨額の給与を支払っているが、大谷の影響やもちろん地元のテレビ契約により、彼らは大金を稼いでいる。ソトに後払い契約を求める必要があるのか、彼らが既に3億ドル(約456億円)以上の契約金を抱えている中で、彼らがさらに追加することを望んでいるのかは不明だが、ロサンゼルスはスターの集まる場所であり、ソトにぴったりの存在だ」とした。