最も人気の高いアメ車は? 米国の歴代ベストセラー車 トップ30(前編) トレンドにも大きく影響

販売台数トップに輝いた米国車30選 組み立てラインのけたたましい音から高速道路の轟音まで、米国の自動車メーカーは1世紀以上にわたって自動車業界を牽引してきた。 【画像】「ポニーカー」永遠のライバル!【フォード・マスタングとシボレー・カマロを写真で見る】 全43枚 国内の経済状況を形作ってきただけでなく、世界の自動車トレンドにも大きな影響を与えている。そこで今回は、米国製自動車の歴代ベストセラーを振り返りたい。 販売台数だけでなく、その成功へ導いた特徴、革新、消費者ニーズにも注目している。米国史上最も多く売れた30車種を、生産終了までの累計販売台数順にリストアップした。 30位:ジープ・チェロキーXJ(288万4000台) チェロキーXJは1983年から2001年まで単一世代で生産され、国際的には2014年まで続けられた。XJは軍用以外の四輪駆動SUVとして初めてユニボディ構造を採用し、軽量化と高強度を実現した。 オフロードでもオンロードでも多用途に使えるチェロキーXJは、消費者に愛された。SUVブームの火付け役の1つとしても評価され、やがては郊外のファミリー層に人気のクルマとしてステーションワゴンの役割を代替した。 30位:ジープ・チェロキーXJ(288万4000台) 29位:マーキュリー・クーガー(307万8000台) マーキュリーは既存のフォード車の高級バージョンを作るで知られているが、クーガーも例外ではない。クーガーはもともと、1967年に大人気となったマスタングの対抗車として登場し、洗練された外観と隠しヘッドライトにより、フォードとは一線を画していた。 クーガーの成功は、フォード車の人気にただ便乗しただけのものではない。時代に合わせてうまく変化し、時が経つにつれて高級志向を強め、8世代を経て2002年に生産終了となるまで進化を続けた。 29位:マーキュリー・クーガー(307万8000台) 28位:ビュイック・エレクトラ(317万台) エレクトラは、1959年から1990年までの6世代にわたってビュイックのフラッグシップセダンであった。豪華装備が満載の最上級モデルで、さまざまなボディスタイルが用意されていた。 エレクトラがこれほどまでに人気を博したのは、兄弟ブランドであるキャデラックの上級モデルに匹敵する装備が搭載されていたからである。最近、この名称は中国市場向けの電動SUVに使われている。 28位:ビュイック・エレクトラ(317万台) 27位:ポンティアック・ボンネビル(346万台) 1957年から2005年まで生産されたボンネビルは、フルサイズセダンとして大きな人気があった。発売当初は、ポンティアックの中で最も大型で高価なモデルであった。 ボンネビルは10世代にわたってモデルチェンジを繰り返している。時が経つにつれ、ポンティアックで最も信頼性の高いファミリーカーとして知られるようになり、さまざまなボディスタイルが用意されて人気を博した。 27位:ポンティアック・ボンネビル(346万台) 26位:プリムス・フューリー(368万台) フューリーは、シボレー・インパラやフォードLTDといったより人気の高い高級車と競合するために開発され、1955年から1989年まで生産された。性能は高く、生産終了間際には政府や企業からも人気を得ていた。 プリムス・フューリーは、特に1983年のスティーブン・キングのベストセラー小説『クリスティーン』に登場する悪魔のようなクルマとして有名で、同年には映画化もされたことで大衆文化でもよく知られるようになった。 また、若きベティ・ホワイトも宣伝していた。 26位:プリムス・フューリー(368万台) 25位:キャデラック・ドゥビル(387万台) ドゥビルは、1958年から2006年まで、8世代にわたってキャデラックが使用した車名である。オリジナルのクーペは、当時、キャデラックの中で最も低価格であったが、それでもブランドにふさわしい豪華な標準装備が数多く搭載されていた。 セレブや政治家が愛用したことでたびたび脚光を浴び、ステータスシンボルとしての地位を確固たるものにした。ドゥビルという名は2006年に廃止されたが、モデルラインはDTSという欧州風の車名となって新世代に引き継がれた。 25位:キャデラック・ドゥビル(387万台) 24位:フォード・フォーカス(388万2358台) このコンパクトカーは1998年に発売され、米国での販売は2019年に終了した。前身のフォード・エスコートと同様、フォーカスはグローバルな販売を想定して設計された。それが成功の大きな理由である。 欧州では今も、手頃な価格で信頼性の高いコンパクトなファミリーカーとして人気を博している。ラリースポーツで使用されたSTやRSなどのホットハッチ仕様もいくつか販売されている。 24位:フォード・フォーカス(388万2358台) 23位:ビュイック・スペシャル(389万台) ビュイックのエントリーモデルであるスペシャルは1936年に発売され、1969年まで存続した。数十年にわたって、クーペ、セダン、ステーションワゴンなど、さまざまなボディスタイルが用意されたが、一貫して美しいモデルであった。 スペシャルは、1960年代にビュイックのV6エンジンを導入したことで知られており、このエンジンは2006年までGMの主力パワートレインであり続けた。信頼性の高いエンジン、素晴らしいスタイリング、手頃な価格により、スペシャルは人気モデルとなった。 23位:ビュイック・スペシャル(389万台) 22位:シボレー・クルーズ(430万2000台) このコンパクトカーは2008年から生産されている。シボレーは安全性と楽しさ、多用途性と手頃な価格のバランスを取り、消費者が求めるものをうまく組み合わせた。 2009年の連邦破産法第11条に基づく再建手続きを経て、GMは世界的に通用するクルマに賭けた。消費者がより低価格で燃費の良いモデルを求める中、クルーズはまさに適切なタイミングで市場に投入された。米国での生産は2019年に終了したが、他国では継続されている。 22位:シボレー・クルーズ(430万2000台) 21位:フォード・サンダーバード(443万8000台) 伝説の「Tバード」は1955年から2005年まで11世代にわたって生産され、その間に1997年から2002年までの短い中断を挟んでいる。サンダーバードは、パーソナル・ラグジュアリーカー(個人向けの高級車)という新たな市場セグメントを米国で形成した。 サンダーバードは快適性と利便性を重視しているが、初期モデルには強力なV8エンジンが搭載されている。ポップカルチャーにも頻繁に登場したことで、文化的意義も高まっていった。 21位:フォード・サンダーバード(443万8000台) 20位:シボレー・カプリス(463万台) このフルサイズ車は、1965年から1996年まで北米で生産されたが、GMのオーストラリア子会社ではホールデン・カプリスとして生産が続けられた。カプリスはアメリカンポップカルチャーの象徴であり、米『モータートレンド』誌のカー・オブ・ザ・イヤーを1977年と1991年の2度受賞している。 初期のモデルは、シボレーが生産したクルマの中でも最大級の大きさであった。フルサイズ車の需要が高かった1960年代から1970年代初頭にかけて、特に販売が好調であった。 20位:シボレー・カプリス(463万台) 19位:ポンティアック・グランダム(466万7000台) ポンティアック・グランダムは、前述のフォード・サンダーバードと同様に、米国に新たな市場セグメントをもたらした。それは「ラグジュアリー・パフォーマンス・クーペ」である。高級車とスポーツカーの両方の特徴を取り入れることで実現したものだ。これは輸入車では一般的な組み合わせであったが、当時の米国車にはほとんど見られなかった。 グランダムは、その方程式を正しく見出し、ポンティアックのベストセラー車となった。 特に後期モデルは、手頃な価格のコンパクトカーにスポーティーな要素を取り入れたことで大成功を収めている。1973年に生産開始し、2005年にその幕を閉じた。 19位:ポンティアック・グランダム(466万7000台) 18位:フォード・モデルA(485万8000台) フォードの名車、モデルT(T型フォード)の後継車として1927年から1932年のわずか6年間だけ生産された。この間、モデルAはスポーツクーペからトラックまで、非常に多様なボディスタイルが用意されていた。 モデルAは、フロントのセーフティガラスをはじめ、今日我々が知る標準的な運転装置など、数々の革新をもたらした。前身のモデルTと同様に、驚異的な成功を収めた1台である。 18位:フォード・モデルA(485万8000台) 17位:フォードLTD(553万台) 1965年から1986年まで生産されたLTDは、当初はギャラクシーの最高級仕様であったが、その後独自のモデルラインとなった。生産期間の大半において、フォードが販売する中で最も大きく、最も豪華なクルマであった。 LTDが人気を博した主な理由は、通常はもっと高価なリンカーンやマーキュリーのモデルにしかないオプションや機能が備わっていたことである。基本的には、フォードのボディに豪華なマーキュリーのインテリアを付けたものと言える。 17位:フォードLTD(553万台)

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