「次の首相」をめぐる駆け引きが最終局面を迎えています。15日は、与党と野党のトップ同士の会談が立て続けに行われる異例の展開となりました。会談では何が話されたのか。一気にお伝えします。 まずは午後2時から行われた、自民党・高市総裁と立憲民主党・野田代表の党首会談です。20分ほどの会談で高市総裁は、21日に召集される臨時国会での首相指名選挙で首相に選出されることを目指す考えを伝えた上で、物価高対策などへの協力を求めました。 一方、野田代表は、首相指名選挙をめぐり与野党それぞれがどの党と協力して選挙に臨むのかが固まらないなか、「期限を決めてやるのが良いのか」と疑問視する考えを伝えたということです。 自民党 高市総裁「首相指名選挙で名前を書いてもらえる可能性が高い低いにかかわらず、まずはご挨拶を申し上げた。(野田代表から)『よく寝てよく食べるように』。健康第一ということで励ましをいただいた」 立憲民主党 野田代表「『首相になるようだったら、その前に衰弱しちゃだめだよ』と。お互いに準備できていないなかで、いきなり首相指名選挙に入って大丈夫なのかな。むしろ期限を決めちゃって慌ててやる形がいいのか、一定程度きちんと整う状況を待つというのも、ここまできたらあるんじゃないか」 続いて午後3時10分、自民党・高市総裁と国民民主党・玉木代表の党首会談です。25分ほどの会談で高市総裁は、首相指名選挙での協力を呼びかけた上で、国民民主党とは「非常に基本政策が近い」として幅広い連携を求めました。 自民党 高市総裁「きたる首相指名選挙におけるご協力をお願い申し上げた。国民民主党と私ども基本政策が近い。同じような政策をスピーディーに進めたいのであれば、一緒に責任を担っていただきたいという旨を伝えた」 国民民主党 玉木代表「一致しているところが多いのであれば、公党間の約束を果たして信頼関係を醸成して、さらなる連携強化へいきませんかと答えた」 続いて午後4時、立憲民主党・野田代表、日本維新の会・藤田共同代表、国民民主党・玉木代表の野党3党による党首会談です。会談のポイントは、玉木首相誕生に向けて3党の足並みがそろうかどうかでした。 会談で立憲民主党の野田代表は、野党候補一本化の際の政権の枠組みや、条件となっていた安全保障政策や憲法などについての党の基本政策を説明し理解を求めましたが、玉木代表は「隔たりがある」と述べました。 一方、3党はガソリンの暫定税率の廃止など一致する政策については、実現に向け協力していくことで一致したということです。 野田代表は引き続き協議を行い理解を得ていく考えで、3党は幹事長レベルでの会談や、必要に応じて党首会談を行っていくことを確認しました。 立憲民主党 野田代表「そもそもなぜ野党が固まって首相指名選挙、統一候補で臨むのか、そもそも論の話をした。十数年に1回しかないチャンス、知恵を出しましょうということを申し上げた」 日本維新の会 藤田共同代表「何を大義に掲げて枠組みを考えるかが一番大事。大義を何に置くかが、国民に納得いただける枠組みかどうかが一番大事。野田代表は真摯な姿勢は感じ取れた。玉木代表はちょっと厳しいかなと。すれ違いは2人には感じた」 国民民主党 玉木代表「正直、構想としては弱いと感じた。仮に私が内閣総理大臣に選ばれたとしても政権運営が厳しい状況になると正直思った。『依然隔たりがある』と申し上げた」