公明党の連立離脱で、女性初の総理大臣は幻になってしまうのか。党内から聞こえてくるのは、公明党への未練と“熟年離婚”の元凶となった大物議員への恨み節ばかりで…。 *** 【写真7枚】今にも谷間が見えそうなボディコンスーツ姿の「高市早苗氏」 “ぶりっ子ポーズ”で安倍首相にすり寄るシーンも 「イメチェン」もむなしく… 10月14日、高市氏は都内で開催された講演会に登壇し、「自民党の総裁にはなったけど、総理にはなれないかもしれない女と言われているかわいそうな高市早苗です」と自虐を挟みつつ、「ギリギリまで手を尽くす」「絶対になってやると思っている首相になれたら、とにかく日本経済を強くする」と決意を語った。 高市早苗新総裁 総裁選直前あたりから高市氏には“ある噂”が出回っていたという。 「どうやらプロに指導を受けたようでメイクが変わったと。確かに、これまでよりは幾分か若返った気がします。ただ首班指名されるか危ぶまれているこの状況ではイメチェンも虚しく映りますよね」(政治部デスク) 自民党の中堅議員は「全く先行きが読めない」と嘆息する。 「代わりに国民と維新を抱き込めればいいのですが、いずれも落ち目の自民と組むメリットが見当たらない。野党の連立がまとまらずに高市総理が実現したとしても法案は通らないだろうし、解散総選挙になったとしても公明票を頼りにしていた議員たちが落選してしまい、ますます党勢が衰えるでしょう。どう転んでも好材料がない」 そして、このような状況に追い込んだ“戦犯”として、麻生太郎氏の名を挙げるのである。 「あの人が小泉進次郎氏に乗っていれば、本当の意味での挙党一致体制になっていたはず。しかし進次郎氏のバックにいる菅義偉元総理憎しから最後は高市氏に乗ってしまった。そして調子に乗って、自分の派閥ばかり重用する体制を作ったから、麻生氏が嫌いだった公明党も感情的になったんだと思います」(同) 舐めきっていた 先のデスクも「どちらかと言うと、萩生田光一氏よりも麻生氏の存在の方がネックになっていたと思います」と同調する。 「もちろん、政治とカネの取り組みを“一丁目一番地”と掲げる公明党としては、裏金問題を引きずったままの状態である萩生田氏の幹事長代行就任はあり得なかった。けれど、それ以上に許せなかったのは、かつて自分たちを“がん”呼ばわりした麻生氏が牛耳り出したことです」(デスク) 22年、安保関連3文書の閣議決定をめぐって自公が揉めたとき、麻生氏は講演会で、山口那津男代表や北側一雄副代表ら公明党幹部を名指しして「一番動かなかったがんだった」と発言した過去がある。 「麻生さんは公明党のことを古女房くらいに考え、舐めきっていたからこんなことになったんですよ。今になって『国民と組めばいい』などと方々にハッパをかけているようですが、周辺には野党とのパイプを持っている人なんかいませんのでうまくいくとは思えません」(同) 石破体制の方が良かった 高市氏自身も公明党との折り合いは良くなかった。高市氏に近い側近議員は、公明党が萩生田氏の幹事長代行就任に難色を示していると聞いた時、「大丈夫、大丈夫」と余裕ぶっていたと言う。 「アイツら文句ばっかり言うけど、自分を高く売りたいだけ。最後はついてくるから大丈夫、と。その直後、連立離脱を聞いて泡を吹いていた」(同) 党内からは「こんなことになるんだったら石破体制の方が良かった」という声も聞かれる。 「こういう窮地になったとき、森山裕前幹事長のような他党とのパイプが強い人がいるかどうかが問われる。森山さんは維新の遠藤敬両国対委員長とはツーカーの仲ですし、実際、進次郎氏が総裁に選ばれた時に備えて水面下で話し合いを進めていたが全てが御破算になってしまった」(前出・中堅議員) 一方、野党は好機を生かし切れるか微妙な状況だ。 「立憲の野田佳彦代表は『首班指名は玉木さんでいい』と国民の玉木雄一郎代表に秋波を送っていますが、こちらも過去に分裂した時の感情的なわだかまりがあって、うまくまとまるかは怪しい状況。『いざ総理と言われて玉木氏がビビり出した』という声も聞かれます」(前出・デスク) ところで、またもやあと一歩のところで総理になれなかった小泉進次郎氏はどんな様子なのか。 「しばらく、いじけていたともっぱらの噂です。投開票があった4日、5日の週末は、携帯の電源を切って完全に連絡を絶っていたんだとか。週が明けても心の傷は癒えなかったようで、林芳正さんが各事務所にお礼の挨拶まわりをしていたというのに、全く姿を現さなかった。“だからダメなんだ”と口々に言われています」(同) デイリー新潮編集部