小泉陣営“ステマ騒動”で有名選挙プランナーが「コメント例文は当社の従業員が作成」と告白…“真犯人”ではなかった「牧島かれん氏」に“心よりお詫び”とも

「痛恨の極みであります」 〈当社は、我が国のために働こうとする政治家の皆さまに対する尊敬に基づき、その志を支えることを使命としてきました。にもかかわらず、当社の従業員が作成した例文案に、他の候補者を貶める意図はなかったとはいえ、そう受け取られかねない表現が含まれていたことは事実であり、痛恨の極みであります〉 【写真】「心よりお詫び申し上げます」「痛恨の極みであります」…重い謝罪の文言が並ぶ実際のコメント  10月14日、“当選請負人”として名高い選挙プランナー・松田馨氏が代表を務める株式会社ダイアログのHPに、松田氏ご自身の名前を付して〈自民党総裁選に関する週刊誌報道について〉と題するコメントが掲載された。 総裁選に敗れた小泉進次郎氏  大本命だった小泉進次郎氏がまさかの敗北を喫し、高市早苗氏が女性初の自民党総裁に選出された“衝撃の総裁選”からすでに10日が経過しようとしている。そうしたなか、「勝率7割」で名高い選挙プランナーは一体何を発表したのか。その内容を確認してみよう。 〈2025年9月24日および同年10月3日の週刊文春オンラインに掲載された記事において、同年9月22日告示の自由民主党総裁選2025の候補者である小泉進次郎氏の選対で総務・広報班長を務めていた牧島かれん氏が、動画配信サイト(ニコニコ動画)における不適切なコメントの投稿を依頼した旨の報道がありました。これにより牧島氏の名誉が毀損され、誤解が広がっていることに対し、当社として正確な情報を発信すべきと判断し、コメントを発表します〉 牧島氏は「総務・広報班」班長を辞任  9月25日発売の「週刊文春」には〈進次郎 卑劣ステマを暴く! 証拠メール入手〉との記事が掲載され、〈「石破さんを説得できたのスゴい」「泥臭い仕事もこなして一皮むけたのね」——選対幹部から進次郎動画にヤラセ書き込みの指示が出た〉と報じている。  この記事では、小泉陣営で「総務・広報班」班長を務めた牧島かれん元デジタル相(48)の事務所が、小泉陣営の関係者に対し、動画配信サービス「ニコニコ動画」に小泉氏を称賛するコメントや他候補を誹謗中傷するようなコメントの投稿を依頼するメールを送ったと指摘。これを受けて、小泉選対幹部もおおむね“ステマ要請”を認めている。  当の牧島氏は文書で〈私自身の確認不足により、一部いきすぎた表現が含まれてしまった〉と陳謝し、小泉氏も牧島氏の事務所が独断でメールを送信したと弁明したのだった。まもなく牧島氏は「総務・広報班」の班長を辞任することになった。  当然ながら多くの人々は、いまも牧島氏やその事務所がこうしたコメント例を作成したと考えているはずだ。  ところが、である。  松田氏が発表した冒頭のコメントにはこう書かれている。 〈各種報道を受けて社内調査を行ったところ、当該コメントの例文案を作成したのは、当社の従業員であることを確認いたしました〉 〈したがいまして今回の総裁選の動画配信に関し、牧島氏がコメント例を作成しその投稿を主導したかのように受け取れる記事の記載は、事実と異なります〉 〈本件について、当社の従業員が作成したコメント例文案に一部行き過ぎた表現が含まれていたため、結果としてそのコメント例文の各事務所宛への送付を担当された牧島氏や牧島事務所のスタッフの方をはじめ、関係者の皆さまにご心配とご迷惑をおかけしましたこと、また国民の皆さまに疑念を抱かせてしまったことに対し、心よりお詫び申し上げます〉 「全くの虚偽」  つまり、一連の騒動の発端は牧島氏ではなく、松田氏が代表を務める会社の“従業員”だったというのだ。  実は、「週刊新潮」(10月2日発売号)には、以下の自民党関係者のコメントが掲載されている。 〈「応援コメントの原案には、選対に出入りしている選挙プランナーの男性が関与したといわれています。メールに記された『専門家※』は彼のことです。小泉氏の説明とは裏腹に“ステマメール”の作成・送信は牧島事務所の独断などではなくて、陣営の中枢が関わっている可能性もあるのではないでしょうか」〉。 ※編集部注 小泉陣営の関係者に送付されたメールには、〈専門家のお知恵をお借りした例〉として24種類のコメント案が例示されていた。  ここに登場する「選挙プランナーの男性」こそが松田氏だ。「週刊新潮」は当時、松田氏に取材を試みている。その際、「松田氏がニコニコ動画への応援コメントの書き込みを小泉陣営に指示したのか」、また、「松田氏がニコニコ動画への応援コメントの例文を作成したのか」の2点を尋ねた。そうしたところ、松田氏は以下の“正式回答”を寄せた。 〈これらは事実無根であり、全くの虚偽であることを明確に申し上げます。弁護士にも対応を相談しておりますが、かかる内容を掲載されることは、私の名誉を著しく毀損し、選挙プランナーとしての社会的評価を不当に低下させるものであります。そのため、本件が掲載される場合には、事前の仮差止請求及び事後的な差止請求や削除請求、損害賠償請求を含む法的措置を取らざるを得ません〉  今回、発表された文面とは、少々印象が異なる内容である。  改めて松田氏に連絡を取り、なぜいまになってこのコメントを発表したのか尋ねたところ、以下のように回答した。 「(週刊新潮の記者から)取材を受けた時点では全く把握していませんでした。うちの社員が関わっていたことが分かりまして、お恥ずかしい限りです。もし私が関わっていれば最初から全面的に謝罪していたと思います。この件では牧島先生に大変なご迷惑をおかけしてしまったため、我々は事実を把握した後、直接お詫びに伺いました。牧島先生の名誉回復のために今回の文書を出させて頂きました」 デイリー新潮編集部

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