野党3党が党首会談へ 玉木代表から“事前の調整足りていない”指摘も

野党一本化が成立し、“玉木首相”が誕生する可能性はあるのでしょうか。15日、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の野党3党の党首が首相指名選挙に向けて、会談を行うことが分かりました。 ■玉木代表「いきなりな気が…」 野党3党、党首会談へ 14日夜、BS日テレの「深層NEWS」に出演した国民民主党の玉木代表。 国民民主党 玉木雄一郎代表 「いつかはこの国のトップリーダーになりたい。あるいは国民民主党の代表を務めてからは、当然、そのことを胸に思いながらやってきました」 改めて、覚悟を示しつつも… 国民民主党 玉木雄一郎代表 「どこかの党とパートナーを組んで連立を形成しなければならないのであれば、安全保障などの基本政策については一致しないと、むしろ国家国民を守れないということ。その一致は最低限必要」 首相指名選挙が21日にも行われるなか、国民民主党は14日、与野党4党と相次いで、幹事長会談を行いました。 まずは、自民党と国民民主党の会談。自民党側からの要請で実現しました。自民党の鈴木幹事長は、指名選挙での協力を呼びかけたといいます。 自民党 鈴木俊一幹事長 「国民民主党と今後連携して、国民の利益をしっかり守る政治を進めていきたい。こういう思いを述べさせていただいた」 ——高市総裁が首相になった場合、国民民主と連立組むこと念頭? 自民党 鈴木俊一幹事長 「連立という枠組みを作ってその下で政治を進めた方が、政治の安定性という意味では安定感が強いと思う」 国民民主党の榛葉幹事長は、自民党側から「新たな枠組みに協力してほしい」と要請があったと明かしました。 国民民主党 榛葉賀津也幹事長 「どこと、どこが連立組むとか数合わせではなくて、政策実現には我々は協力しますから、国民によりそった政策を年内に新政権がやりきるかどうか見極めたいと申し上げた」 15日は、高市総裁と玉木代表による、党首会談が行われます。 続いて、榛葉幹事長は公明党との会談にのぞみ、夕方には立憲民主党、日本維新の会と、3党で会談を行いました。 国民民主党の協力を得ることで、政権交代を実現したい立憲民主党。会談前、安住幹事長は… 立憲民主党 安住淳幹事長 「もちろん理念は大事です。でも皆さん、現実の政治を動かしていくってそれだけじゃないですよね。だからそういう点で言えば、私たちの方がはるかに本気だから、場合によっては、野田(代表)を下ろしてでもやらせてくださいって言ってる」 その思いは届いたのでしょうか。 国民民主党 榛葉賀津也幹事長 「維新の中司幹事長から発言がありまして、数合わせだけではダメ、理念・政策が大事。政策的な一致を見るプロセスや努力が必要ではないか。私の方から基本的に維新さんと全く同じでございますと」 「野田代表の描いている自民党に代わる枠組みはどうなのか。憲法・エネルギー・安全保障この3つの具体的な極めて重要な基本理念。どう考えているのか、次の党首会談で(立憲から)返していただくことに」 立憲、維新、国民民主の野党3党は、15日に3党で党首会談を行うことで一致しました。ただ、玉木代表は不満があるようで、事前の調整が足りていないと指摘しました。 国民民主党 玉木雄一郎代表 「お互いにいろいろ疑問を投げ合ってる状態で、本当だったらもう1回、幹事長会談入れて、その答えをどうなんだとしてから党首にあげるということなんですけど、(党首会談は)いきなりな気がしますね」 「やるならやりますけど会うためにやるんじゃなくて、何か合意を得るのであれば事前調整をしっかりやらないと、なかなか党首であっても、もう1回また持ち帰りましょう、検討しましょうでは、なかなか前に進まないのかなと思うので。その意味では生煮え感がある」 安住幹事長は、15日の党首会談について… 立憲民主党 安住淳幹事長 「あしたにならないと分からないですね。あしたはあしたの風が吹くのかな。先週の今頃だって、公明党の皆さんがこうなるって思ってなかったでしょ」 ■執行部に「公明党とは対立的にならないで…」 高市総裁は“経緯”説明 一方、もう1人の首相候補、自民党の高市総裁は、“自虐”を口にしていました。 自民党 高市早苗総裁(64) 「自民党の総裁にはなったけど首相にはなれないかもしれない女と、かわいそうな高市早苗でございますが、ただ、こういうときも諦めません。首相指名のその瞬間までギリギリまであらゆる手を尽くす」 首相になれない可能性が出てきたのは、26年間協力関係にあった公明党が、連立を離脱したことがきっかけです。14日、その経緯について、自民党の議員に説明しました。 撮影が許されたのは、懇談会の冒頭部分まででした。何が話されたのでしょうか。 出席した議員によりますと、高市総裁は冒頭、頭を下げておわびしたということです。 「信頼関係を築いてきたのに残念だ」という趣旨の話があったといい、その上で、首相指名選挙で指名されるため各党に協力を呼びかけるなど「最大限努力する」と述べたということです。 また、議員からは執行部に対し「公明党とは、対立的にならないでほしい。引き続き、議員レベルでできる協力をしていきたい」といった声が複数上がったといいます。 自民党 片山さつき議員 「非常に全体の雰囲気としてはサポーティブ(支援的)だった」 自民党 鈴木宗男議員 「公明党との関係については、よりを戻すべく最善を尽くすべき。総裁選挙で『奈良の女であります』と言ったんだから、その気持ちを今こそ発揮すべき」 懇談会後、高市総裁は記者の前を通り過ぎましたが、引き返して、取材に応じました。 ——懇談会で総裁の方からどのような説明をした? 自民党 高市早苗総裁 「今回の連立離脱は私の責任なので、みなさまにおわびを申し上げた。首相指名の瞬間ギリギリまで私自身もこの3日間、連休の間も作業を続けていたが、合意できる政党と一緒に歩めるように努力をしていくので、多くの国会議員の皆さんの力もお借りしたいし、ご協力も得たい旨を申し上げた。ありがとうございます」 首相になるために必要な他党との協力。 14日、国民民主党との会談だけでなく、都内のホテルでは、自民党と日本維新の会の国対委員長同士の会談が、秘密裏に行われていました。自民党側から首相指名の協力を求めたとみられます。 首相指名選挙を前に、各党の動きが錯綜(さくそう)しています。 14日は、国民民主党が、自民、公明、立憲、維新の与野党4党と幹事長間の会談を実施。自民党は、秘密裏に維新との国対委員長同士の会談も行いました。 15日は、各党の党首同士の会談が予定されていて、国民民主、立憲、維新による3党合同の党首会談のほか、自民党が国民民主と立憲との党首会談を行う予定です。 (10月14日放送『news zero』より)

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