大阪・関西万博が閉幕した10月13日、トップクラスの人気を誇ったイタリアパビリオン前に、一日限定の特設スケートリンクが登場した。 大阪・関西万博最終日に登場した“スケートリンク” デモンストレーションした関西大学フィギュアスケート部のみなさん〈2025年10月13日 大阪市此花区・夢洲〉 　この日はイタリア政府が世界各地で同時開催する国際的企画「ワールド・イタリア・スポーツデー」。 　2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックが開催されるのを前に、イタリアから来日した2014年ソチ・オリンピックフィギュアスケート銅メダリストのカロリーナ・コストナーさんと、2024年パリ・パラリンピック陸上代表のマルティーナ・カイロニさんが登壇。 　2人はパビリオンに展示されていた聖火トーチを特設ステージに運び、ケースに収納する引き継ぎセレモニーに参加した。 ステージを離れ、パビリオンから聖火トーチを運ぶ様子がライブ放映された パビリオンの最初に出迎えるミラノ・コルティナ冬季五輪聖火トーチ イタリアパビリオンから運び出された2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪“聖火トーチ”〈2025年10月13日 大阪市此花区・夢洲〉 　さらに2018年平昌（ピョンチャン）オリンピック日本代表でプロフィギュアスケーターの宮原知子（さとこ）さん、2021年東京パラリンピック1500メートル走銀メダルの和田伸也さんも登壇した。 宮原知子さん「スポーツの力が私たちの未来社会のデザインをつくる」とメッセージを送る 　パビリオンの前には、この日限定で特設スケートリンクが現れ、イタリア陸軍音楽隊によるプッチーニ作曲のオペラ「トゥーランドット」のアリアに乗せて関西大学アイススケート部がエキシビションを披露した。 素晴らしいエキシビションに拍手喝采を浴びる関西大学フィギュアスケート部のみなさん 　宮原さんは、「スポーツは年齢や言葉、文化などたくさんの垣根を越えてつながるチャンスを与えてくれる。スポーツの力が明るい未来社会に導いてくれる」と話した。 ・・・・・・・・ 　大阪・関西万博のイタリアパビリオンは、「ファルネーゼのアトラス」「キリストの復活」「ダ・ヴィンチの素描」などの展示、毎晩開催されたオペラや室内楽などのコンサートなど、“一生に一度しか体験できない”プレミアム・ギャラリーとして人の波は途切れることがなかった。 　また、期間中に開催したイベントは791、このうち半数を超える406が文化・スポーツに関わるものだった。 　マリオ・ヴァッターニ イタリア政府代表は、「私たちイタリアパビリオンは、展示だけではなく、さまざまなメッセージを発信してきた。スポーツは人々に夢や希望を与える。ミラノ・コルティナオリンピック、パラリンピックは全世界がイタリアを注目する機会。さよならではなく、またイタリアで会いましょう」と力を込めた。 イタリア陸軍音楽隊はセレモニーの前夜にもパビリオン前で素晴らしいサウンドを披露、聴衆を釘付けにした〈2025年10月12日〉 大阪・関西万博会期中、常に話題をふりまいていたイタリアパビリオン 来場者はそのハイセンスな世界に惹かれた 写真はイタリアウィークの幕開けを記念してパビリオンと大屋根リングをイタリア国旗カラーのリボンでつないだ“芸術的遊び心”〈2025年9月7日撮影〉