公明党が連立から離脱したことで、首相指名選挙をめぐる動きが活発化しています。こうしたなか、「news zero」の藤井貴彦キャスターは、その公明党の斉藤代表にインタビューしました。 ■首相指名選挙、誰に投票? ——公明党が連立から離脱したことで誰が首相になるかわからないような不透明な状況になりました。ここまで大きな政局になるということは、想定していたのでしょうか? 斉藤代表 「連立から離脱するということは、大きなインパクトを政界に与えるそういう覚悟を持って決断した」 ——来週以降に召集される見通しの臨時国会で行われる首相指名選挙で、公明党としては誰に投票する考えでしょうか? 斉藤代表 「野党ですので、1回目は私、党の代表・斉藤鉄夫、投票させていただきます」 ——斉藤代表が決選投票に進めなかった場合には、違う人の名前を書くというシチュエーションになります。その際にはどうしますか? 斉藤代表 「あらゆる可能性を今、考えておりまして、しっかり党で話し合って決めたいと思います。今、この時点で仮定に基づいてこういう投票行動をとるということは、申し上げられません」 ——野党が国民民主党の玉木代表で一本化する可能性も出ていて、公明党次第で政権交代が起こりうる状況になっています。そうなったとしても、野党には投票しないということでしょうか? 斉藤代表 「同じことの繰り返しになりますが、その時点でこれからの日本にとって何がいいかということを基準に、その時点で決めたいと思います」 ■連立離脱の本音 二度と自民とは組まない? ——党首会談で公明党が示した企業・団体献金の規制強化案を“実施する”と、“公明党の言ってることを理解した、のみます、受け入れます”となった場合には、もう一度考える余地はありますか 斉藤代表 「最終的には全国の皆さんの声を聞いて、私が総合的に判断して今回決断させていただきました。ですので、一部ここの部分をこうするからと言いましても、一度総合的に判断して決めたことを覆すのはなかなか難しい。私の決断そのものが皆さんから信頼を失うことになりますので、そう簡単なことではないと思います」 ——二度と自民との連立は組まないということですか? 斉藤代表 「未来永劫(えいごう)にわたって組まないということではありません。今回の私の決断は、私の責任の範囲でさせていただきましたが、これは将来、どの党が首相候補になっても、もし多党化の時代で少数与党と少数の政党であれば、連立協議というのは各党にされると思います。呼びかけがあれば、応じていくのはあっていいかと思います。将来のことまで縛っておりません」 ■今後の選挙 公明党“独自”戦略は ——次の衆議院選挙があるとしたら、公明党の議席は増やすことができると考えますか? 斉藤代表 「正直申し上げまして、公明党、これまで11小選挙区で挑戦しておりました。これからどうするかは地域で決めていくわけですが、大変厳しい選挙になります。そして比例区中心の戦いになるということであれば、党全体としては議席を減らしていくということも当然ありうる」 「今回覚悟の上で、その上でわが公明党がなぜ日本社会にいたら日本社会の利益になるんだ、日本に貢献することができるんだ、世界平和に貢献することができるということをしっかり訴えて、比例区が中心でも議席が増えるように頑張っていきたいと思います」 ——政権交代となった場合、その政権に公明党が入るつもりはありますか? 斉藤代表 「それは今この時点で私が将来のことを、決めつけるわけにはいきませんけれども、今後の可能性としてそれを否定するものではありませんが、今、積極的にそれに向かって我々が進んでるということではありません」 (10月13日放送『news zero』より)