【ワシントン＝向井ゆう子、北京＝吉永亜希子】中国中央テレビ（電子版）は１９日、米国のトランプ大統領と中国の習近平（シージンピン）国家主席が電話会談を始めたと報じた。 中国発の動画共有アプリ「ＴｉｋＴｏｋ（ティックトック）」の所有権を米側に移す枠組みで最終合意に至る見通しだ。両氏による今秋の対面会談も調整するとみられる。 両氏の電話会談は今年６月以来となる。合成麻薬フェンタニルの米国への流入や台湾問題も議題となる可能性がある。 トランプ氏は１８日、訪問先の英国で、米中が先に閣僚級協議で合意したティックトックを巡る枠組みについて、米側が「手数料」を受け取る自国に有利な条件との認識を示した。相互にかけあう追加関税の一部停止期限を１１月に控え、「現在と同じ条件で（一部停止を）再延長する」とする考えも示唆した。 米中両国は、第２次トランプ政権で初となる対面での首脳会談を模索している。ロイター通信によると、米下院の超党派議員団の訪中も近く予定され、習氏との面会が調整されるなど地ならしが続いている。 実施時期については、１０月末から韓国で開かれるアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議に合わせた実施や、同会議前後にトランプ氏が訪中する案が浮上している。両国は今回の電話会談を通じ、対面会談で打ち出せる「成果」を見極めたい考えとみられる。
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