三菱UFJ銀行新潟支店の行員だった60代の男が架空の金融商品を提案したうえ、新潟支店名で偽造した預かり証書を発行し、個人の顧客から現金約4000万円を受け取った事件の裁判で8月25日、初公判がおこなわれました。 有印私文書偽造・同行使の罪に問われているのは、三菱UFJ銀行新潟支店の元行員で新潟市東区に住む男（69）です。 25日の初公判で男は「間違いございません」と起訴内容を認めました。 検察側は、男が受け取った金を風俗嬢との遊興等に浪費し、その発覚を免れるために犯行に及んだと指摘。 動機や経緯が身勝手であるうえ、金融機関の従業員としての立場を悪用して現金を受け取り、その偽装工作のために犯行に及んだことは強い非難に値し、酌量の余地はないとして懲役2年を求刑。 一方、弁護側は、男は自宅を売却したことにより得た約2000万円を返済に充て、今後も継続した支払いが予定されていること、偽造した文書は金融関係者が見れば偽造だとわかる程度のもので、精巧さが高いとはいえないことから、悪質性は低いと主張し、執行猶予付きの判決を求めました。 男は「重大な罪を犯し、お詫び申し上げたい。一生かかってもお詫びと返済を滞りなく続けていきます。申し訳ございませんでした」と述べました。 判決は9月4日に言い渡されます。
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