前知事の失職に伴う兵庫県知事選は17日、投開票が行われ、再選を目指した前職・斎藤元彦氏が、有力候補として無所属で出馬した前尼崎市長・稲村和美氏（52）ら6人を下して当選した。 斎藤元彦氏の当選確実の一報を聞き、支持者へ感謝の意を示す対立候補・稲村和美氏〈2024年11月17日 午後8時44分撮影・神戸市中央区〉 　稲村氏と、再選を目指す斎藤氏が競り合う展開とされていたが、SNSなどで“空中戦”が繰り広げられた知事選。 　稲村氏は、「失職した知事や候補者の資質を問うというより、何と向かいあっているか、何を信じるかということが大きなテーマになった選挙だと感じた」と振り返った。 稲村和美氏は「何と向かいあっているか、何を信じるかということが大きなテーマに」と選挙戦を振り返り、「失職した知事や候補者の資質を問うものではなかったのではなかった」と話した〈2024年11月17日 午後8時45分撮影・神戸市中央区〉 　別候補に投票した神戸市灘区の30代男性は「パワハラ問題めぐって、連日の記者会見で、堂々めぐりの受け答えしかしなかった斎藤氏は、結局何が言いたかったのかわからなかった。言い訳だけで済まされないと思う。県政の停滞がなかったのか？少なからずあったから紛糾したと理解しているが、SNSを駆使して選挙を戦うだけが良いのか？何でもありではない。世代も広いのだから」と厳しい。 　また加古川市の40代女性は、「稲村さんの熱い思いはよくわかった。リーダーとして頼もしい。ただ、尼崎市長としての顔を知らなくて、私たちの生活に何がプラスになるか、もっと思い切ってアピールしてほしかった」と話した。 【兵庫県知事選挙・結果】 ■斎藤元彦（無所属・前）111万3911票 〜当選 ■稲村和美（無所属・新）97万6637票 ■清水貴之（無所属・新）25万8388票 ■大澤芳清（無所属・新）7万3862票 ■立花孝志（無所属・新）1万9180票 ■福本繁幸（無所属・新）1万2721票 ■木島洋嗣（無所属・新）9114票