大阪・関西万博に関連した台湾文化発信イベント『We TAIWAN 台湾文化 in 大阪・関⻄万博』がグラングリーン大阪(大阪市北区)で8月20日まで開催されている。 『光織(こうし)自然』台湾の染織文化にフォーカス 色見本や職技法を示しつつ、台湾の色彩を伝える “未来への応援、奇跡の島” がコンセプト。 グラングリーン大阪「VS.」の特別展「台湾スペクトル」では、台湾の天然染料を使った織物を展示。光や映像で台湾の風景を再現する没入型展示「台湾本色」が人気だ。 『台湾スペクトル』天井の高さ15メートルの大空間を舞台に、映像・音・インスタレーションが一体となった没入型アート展示 『台湾本色』映像技術を駆使して、アーティストの筆致や色彩を視覚的に再構築 「台湾本色」 は、 ホログラフィック・プロジェクションとアートディスプレイ、照明を組み合わせ、時代の移り変わりを表現した映像を追いかけながら、台湾の自然がどのようにアーティストたちの色彩感覚を育んできたのかを感じることができる。 絵画とテクノロジーを融合させた「ビリーブ・イン・ライフ」という作品で表現した。 光、色彩、サウンドが融合した没入型ビジュアルシアター『台湾本色』 スケッチする人を主人公に、国立台湾美術館が収蔵する著名アーティストの作品を題材として展開〈2025年8月2日撮影 大阪市北区〉 台湾は日本と正式な外交関係がなく、博覧会国際事務局(BIE)に加盟していないため、大阪・関西万博に参加できない。万博には台湾系日本企業・玉山デジタルテック(本社・東京都千代田区)のパビリオン「Tech World」を出展しており、表向きに台湾と名乗っていない。 今回は台湾の文化部(文化省)が万博会場外でイベントを主催して「台湾」を前面に出す。大阪・関西万博は6か月と長期にわたるため、会期中盤で夏休みシーズンにあたる8月に実施している。 台湾は近年、国際的な場での文化発信に積極的に取り組んでおり、定期的に国際イベントへの参加を通じて文化交流を深めている。2024年パリ五輪期間中には「文化オリンピアード」として知られるプログラムの一環で、パリ市内のラ・ヴィレット公園(Parc de la Villette)に特設野外ステージを設け、2週間にわたり台湾アーティストによるパフォーマンスを実施し、多くの来場者から注目された。 『島嶼声譜』自然のささやきから都市のリズムまで、6種類の台湾のサウンドスケープを表現 イマーシブな音の体験で観客をサウンドシアターへ誘う 今年は大阪・関西万博開催に合わせて、大阪で台湾文化を紹介するイベントを実施し、日台間の文化交流の深化を目指している。 見た目にも優しいストールの販売も Tech Worldは台湾の対外貿易発展協会(TAITRA)と民間企業が主導するもので、主に万博のテーマに沿って経済・産業の側面から台湾のテクノロジーとイノベーションを発信しているが、このイベントは、台湾文化部が主導する文化発信イベントで、台湾の「人」や「物語」にフォーカスしている。 8月26〜28日には、大阪・関⻄万博の会場・夢洲で、台湾の寺廟文化を体現したプログラム「島の声〜廟前の感謝の舞台」を上演する。台湾のパフォーマンス団体や歌手ら9組が出演し、台湾人の天地や神に対する感謝を表現する。 大阪市中央公会堂でVR(仮想現実)体験や台湾映画の上映も イメージキャラクター・a-WE(アウィー)がお出迎え 『We TAIWAN 台湾文化 in 大阪・関⻄万博』はこのほか、大阪市中央公会堂でVR(仮想現実)体験や台湾映画の上映、中之島公園で野外パフォーマンス)なども展開する。