日産、新型『マイクラ』約450万円から欧州発売 6代目はスタイリッシュなデザインで若返り

3グレード展開 EV補助金の対象に 日産は、6代目となる『マイクラ(Micra)』を9月に英国で発売する予定だ。価格は2万2995ポンド(約450万円)からで、兄弟車のルノー5と同価格帯となる。 【画像】「若者向け」にリフレッシュされた欧州日産の最新モデル【新型マイクラを詳しく見る】 全58枚 新型マイクラはEV専用となり、先代モデルと大きく異なるデザインを採用してイメージの若返りを図っている。英国での受注は9月1日から開始される予定だ。 日産マイクラ(6代目、欧州仕様) 日産 3種類のグレードが用意されており、エントリーグレードの『エンゲージ』は40kWhバッテリーを搭載する。18インチアルミホイール、10インチのインフォテインメント・タッチスクリーン、エネルギー消費効率(電費)改善に貢献するヒートポンプなどを標準装備とする。 中間グレードの『アドバンスト』では、グーグルベースのソフトウェア、パーキングセンサー、ワイヤレス充電機能が追加され、2万4995ポンド(約490万円)から。 大型の52kWhバッテリーを選択すると、最大航続距離は260マイル(418km)となり、価格は2万6995ポンド(約530万円)に上昇する。 最上位グレードの『エボルブ』は52kWhバッテリーのみの設定だ。フロントシートヒーター、ステアリングホイールヒーター、ツートンカラー塗装、日産の『eペダル』システムが装備される。価格は2万9865ポンド(約585万円)。 これらの価格には、英国政府が新たに導入したEV補助金(ECG)は含まれていない。日産は、マイクラが1500ポンド(約30万円)の割引対象になると見込んでいると述べた。 新型はこれまでと何が違う? 6代目となるマイクラは、これまでの「おばあちゃんのクルマ(grandma car)」というイメージから脱却するため、欧州の若い購入者層をターゲットにしている。 マイクラは1983年の初代モデルの登場以来、600万台以上の販売台数を誇る人気のハッチバックだ。最新型はアライアンスパートナーのルノー5の兄弟車であり、歴代で初めてEV専用モデルとなった。 日産マイクラ(6代目、欧州仕様) 日産 マイクラは、日産が2026年末までに欧州で発売する4車種の新型EVのうちの1つだ。新型リーフ、新型ジューク、および小型のAセグメント車(車名未確認)と並ぶことになる。 最大150psのモーターを搭載 新型マイクラはAmprスモール・プラットフォームを採用し、40kWhまたは52kWhのバッテリーを搭載。航続距離は前者が318km、後者が418kmとなる。上位グレードでは、最大100kWの充電速度に対応し、15%から80%まで30分で充電可能とされる。 ルノー5と同様、シングルモーターをフロントに搭載し、40kWhバッテリー搭載モデルでは最高出力123ps、52kWhモデルでは150psを発生する。 日産マイクラ(6代目、欧州仕様) 日産 パワートレイン以外の最大の変更点は、抜本的に刷新されたデザインだ。ルノー5と同時に開発が進められたが、「日産らしい」デザインを目指したという。ただし、「その実現には苦労した」と、エクステリアデザインマネージャーのCho Yongwook氏は語っている。 「ファンキー」なデザイン デザインは2002年登場の3代目マイクラ(K12型マーチ)からインスピレーションを得ており、「大胆で、主張が強く、スタイリッシュ」と表現されている。中でもフロントとリアの円形デイタイムランニングライトが特徴的だ。 Cho氏によると、「すでにスタイリッシュな」ルノー5とは異なるデザインを任され、「大変」な思いをしたという。 日産マイクラ(6代目、欧州仕様) 日産 ルノー5との違いの1つはフロント部分で、ボンネットがより高く、長く、ややボリューミーなアーチ形状となっており、独自のシルエットを作り出している。 「フロントにボリューム感を出したかった」とCho氏は述べ、これによりマイクラはルノー5よりもクロスオーバーに近い印象になったと付け加えた。 違いとしては他にも、リアにリップが追加されたこと、サイド(2台の関連性が最もよくわかる部分)に「ジェラートをすくったような」ショルダーラインが描かれていることなどが挙げられる。 これらのデザイン要素が組み合わさって、マイクラは「おばあちゃんのクルマではなくなった」とCho氏は主張する。 インテリアはルノー5とほぼ同一で、10.25インチディスプレイやスイッチ類、内装材など共通点が多いが、カラーバリエーションはホワイト、グレー、ブラックと、比較的落ち着いたトーンになっている。 マイクラが目指すもの マイクラのデザインを大幅に変更した理由について、欧州マーケティング責任者のアルノー・シャルパンティエ氏は次のように説明した。 「英国は欧州でも圧倒的に重要な市場(2024年初頭から13万3000台を販売)なので、何か新しいものを提案する必要がありました」 日産マイクラ(6代目、欧州仕様) 「この新型車は、人々が『マイクラ』という車名を見て思い浮かべるイメージと、ギャップがあると思います」 「若い購入者がターゲットです」 シャルパンティエ氏によると、英国のマイクラの購入者層は、他の地域とは異なっているという。例えば、フランスやスペインでは購入者の平均年齢が若く、「ほぼ95%が女性」であるため、「ジェンダーニュートラルな(性別を問わない)デザインにしたかった」とのことだ。 「真の課題は若返りです。英国では『おばあちゃんのクルマ』というイメージが根付いていると思いますが、大胆で遊び心のあるデザインを通じて、現代の若い親世代など、新たな顧客層を獲得できると確信しています」と同氏は言う。 兄弟車のルノー5は、今年に入って欧州で1万6948台を販売するなど好調だ。EVとなったマイクラが今後どのような活躍を見せるのか、注目したい。 新型マイクラの生産は、ルノー5と同じフランス・ドゥエの工場で行われる。

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