■MLB レイズ ー ドジャース(日本時間4日、ジョージ・M・スタインブレナー・フィールド) ドジャースの山本由伸(26)が敵地でのレイズ戦に今季22度目の先発、5回2/3、88球を投げて、被安打5、奪三振6、四死球0、失点0。気温の高い中でのピッチングでしっかりゲームを作り、10勝目の権利を手にして中継ぎ陣に託した。 前回7月29日のレイズ戦では7回1失点で9勝目、「バッターが混乱というか、裏をかくことができて面白かった」とD.ラッシング(24)とのバッテリーで好投した。この日はW.スミス(30)とバッテリーを組んだ。 1回、立ち上がりからストレートのキレがあり、1死一塁で3番・F.カミネロ(22)を96マイル(154キロ)のストレートで空振り三振、さらに4番・J.ロウ(27)にはオールストレート勝負、力で詰まらせてショートゴロと上々のスタートを切った。2回には2死二塁と得点圏に走者を背負ったが、8番・J.デルーカ(27)をカットボールで見逃し三振と落ち着いたピッチングを見せた。 気温32℃、湿度65%と蒸し暑い中でのマウンドとなったが、3回、9番・T.ウォールズ(29)には少しギアを落とした94マイル(151キロ)のストレートで追い込むと、最後はスプリットで空振り三振、レイズ打線が2巡目に入ると1番・Y.ディアズ(33)にはシンカーを見せて、スプリットで内野ゴロと自分のスイングをさせずに打ち取っていった。 4回、先頭打者にヒットを許したが、1死一塁で5番・キム ハソン(29)をスプリットで見逃し三振、昨季までチームメイトだった6番・H.フェドゥシア(28)をこの試合初めて投げるスライダーで空振り三振と無失点に抑えた。 0対0で迎えた5回、山本を援護したいドジャースは2死二塁で1番・大谷翔平(31)、2ボールとなったところでレイズベンチは申告敬遠、2番・M.ベッツ(32)との勝負を選択、ベッツは1球目を打っていったが、センターフライ、山本に得点をプレゼントできなかった。 すると5回、気温も36℃に上昇、先頭打者をカットボールで詰まらせてボテボテのファーストゴロ、山本はすぐにベースカバーに走ったが、フリーマンが捕球するタイミングに合わせ、ベース前でスピードを落としてしまい、内野安打としてしまった。さらに1死一塁から9番・ウォールズがセーフティバント、山本はこれにも素早く反応したが、1塁送球が低くなり、フリーマンが捕球ミスで1死一、三塁のピンチを招いた。 最大のピンチで迎えるは1番・ディアズ、シンカーで内角を意識させると、カウント2−1から内角に落ちるスプリットで詰まらせてセカンドフライ、2番・ラウにはギアを上げて、この日最速となる97.1マイル(156.2キロ)のストレートを投げ込んだ。カウント1−2と追い込むと、最後はスプリットで空振り三振、味方のミスをカバーして無失点に切り抜けた。 0対0の6回、ドジャースは先頭のフリーマンがヒットで出塁すると、そこから1死一、二塁のチャンスを作り、6番・A.パヘス(24)がレフトへ鋭い当たり、この打球で2塁走者のフリーマンが全力疾走でホームへ還り、1点を先制した。 勝ち投手の権利を手にして6回のマウンドに上がった山本、1死から4番・ラウにはボテボテのファーストゴロ、今度はスピードを落とすことなく全力疾走で1塁ベースカバーに走りアウトにした。2死を奪い、5番・キムには2ボールとなったところで、キャッチャーのスミスがマウンドへ、全力疾走した山本に休ませる間を作った。それでもキムにレフト前ヒットを浴びた山本、ドジャースベンチは疲労も考えて山本をここで降板させた。 山本は5回2/3、88球を投げて、被安打5、奪三振6、四死球0、失点0、気温の高い中でのピッチングでしっかりゲームを作り、10勝目の権利を手にして中継ぎ陣に託した。