【ニューヨーク＝山本貴徳】パレスチナ問題を協議する閣僚級会議が２８日、ニューヨークの国連本部で始まった。 パレスチナとイスラエルが共存する「２国家解決」が焦点となっており、議論を通じて中東和平への機運を高めたい考えだ。 会議はフランスとサウジアラビアが呼びかけ、両国外相のほか、パレスチナ自治政府のムハンマド・ムスタファ首相らが出席した。日本や英国、中国などの代表も登壇し、意見を述べる予定だ。パレスチナの国家承認に反対する米国やイスラエルは欠席した。 国連のグテレス事務総長は会議で「２国家共存は、国際法に基づく枠組みであり、イスラエルとパレスチナの間に公正で永続的な平和をもたらす唯一の信頼できる道だ」と強調した。 会議は３０日までの予定で、フランスによると、パレスチナの国家承認、イスラエルとの関係正常化、パレスチナの統治改革、イスラム主義組織ハマスの武装解除などが議題になる。 会議は６月に開かれる予定だったが、イスラエルとイランの交戦を受けて延期されていた。フランスのマクロン大統領は会議に先立って、パレスチナを国家として承認する方針を表明しており、９月にニューヨークで行われる国連総会に合わせて、首脳級の会議を改めて開く考えを示している。
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