7月中に辞職する意向を示していた、静岡・伊東市の田久保市長。28日の会見で、進退については明言を避け、改めて31日に会見を開いて進退を明らかにすると話しました。 (伊藤 薫平 キャスター) 「午前9時前です。田久保市長、伊東市役所に登庁です」 (記者) 「おはようございます。一言お願いします」 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「…」 渦中の人物は報道陣の問いかけに答えることなく無言で登庁しました。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「卒業は確認ができませんでした。除籍であるということがその場では判明がいたしました」 この会見より前に、議長らに“チラ見せ”したという卒業証書とされる文書が波紋を呼ぶことに。百条委員会は卒業証書とされる文書の提出を求めたものの田久保市長は提出を拒否。さらに、本人の出頭も求めていましたが…。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「あしたの百条委員会の出頭要請に対する回答書になります」 「回答が事実上不可能な内容を含む」などの理由で、出頭を拒否する 「回答書」を提出しました。この対応に議長は。 (伊東市 中島 弘道 議長 ) 「出頭拒否っていうのも、道義的、社会的な責任として本当に許されることではないと 思っております。本人は辞意 を表明しているので早く辞職をしていただきたいと思う」 田久保市長は、7月中にもいったん辞職し、“出直し選挙”に臨む意欲を見せていましたが、辞職の時期については明言を避けてきました。 先週7月25日 金曜日、改めて進退について問われた田久保市長は…。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「(辞職の)考えとしては持っているので、はっきりできる時点でしっかりしなければいけないと思う。週末、いろいろなところと各方面とも相談してどのように把握するかも決めていきたい」 登庁から30分後、政策会議に出席した田久保市長。会議は10分ほどで終了し、市役所に殺到している苦情などに対応する専用の電話窓口を市長が独自に開設したことなどが共有されたといいます。一方で、進退については。 (伊東市 近持 剛史 企画課長) 「進退についての話は一切なかった」 (伊藤 薫平 キャスター) Q.「定例会見の会場には多くのメディアが集まっています。マイクが向けられた先で何を語るのでしょうか 」 記者からは出頭拒否を追及する質問が相次ぎました。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「結局、私が調べて除籍だと分かり、確かにその『広報いとう』に表示された事実と後から分かった事実が違っていたという部分に関しては非常に申し訳なく思っていて、そこの部分については今後の改善が必要であると、事務手続きには、思うが、つまり何を求められて今回、百条委員会に出頭しなければいけないのか、また、その証書を出さなければいけないのかという面も、もう少し、百条委員会に細かく示していただきたい」 (伊東市 田久保 真紀 市長) Q.市民への裏切りでは? 「今後の再発防止については、やはりきちんと卒業証書だけではなくて、卒業証明書を付記するということをしていくべきであると、私の反省も含めてそのように考えております」 (伊東市 田久保 真紀 市長) Q.出席した上で説明すべきでは? 「在籍期間証明書というものを大学の方から取り寄せをしております。それは、一応3通取り寄せをいたしまして、1通は自分用に開封をいたしました。で、あとの2通については減封という形でまだ封印をしたまま置いてあります。正式に要請がございましたら議会の方にも提出する予定でおります」 Q.いつ辞職? 「31日に改めて会見を開かせていただきまして、そこできちんと事実関係を整理した上でお伝えをしていきたいと思います」 Q辞職しない可能性は 「31日までにはしっかりと皆さんにお伝えできる体制が取れるかと思っておりますので」 Q.すでに辞職を表明しているが? 「すべて31日にしっかりとした形でお示ししたいと思っておりますので…、私としては回答書にしろ何にしろ、文書でしっかりとお示しするという、そういったことを心がけております。最終的に文書で出したものに関して、しっかり事実関係として示すことで、それも踏まえ、31日までにしっかり伝えられると思う」 辞職の時期は明らかにせず、7月31日木曜に会見を開き、改めて進退に関することに言及するということです。 さらに、28日、田久保市長が就任してから、市の教育長が空席のままになっていることから、早急に選任するよう教育長の職務代理者が市長に要請する場面も見られました。 こうした中、新たな動きが…。 (刑事告発した建設会社の社長) 「7月7日に出した刑事告発について、本日7月28日、伊東警察署で受理をされた」 伊東市の建設会社の社長は、当選目的で自らの虚偽の経歴を公にしたとして、7月7日、公職選挙法違反の疑いで伊東市長を刑事告発。28日、告発が受理されたということです。 (刑事告発した建設会社の社長) 「伊東市は夏が一番お客さんに来ていただける時期。 市政が止まっていることが一番いけない。今の田久保市長では伊東市は良くならない」 改めて31日に会見を開き、進退を明らかにするという田久保市長。29日、4回目の百条委員会でメガソーラー問題に市長とともに活動していた市民が証人として出席し、市長の学歴について追及することにしています。