夏の高校野球地方大会は２７日、１５大会で決勝があり、今春の選抜大会を制した横浜（神奈川）が春夏連続出場を決めた。 健大高崎（群馬）は４季連続、西日本短大付（福岡）は３季連続の甲子園。昨夏の甲子園王者の京都国際（京都）はサヨナラ勝ちで２年連続の出場。大阪では東大阪大柏原が大阪桐蔭を破り、１４年ぶりの夏切符。叡明（埼玉）、豊橋中央（愛知）は春夏通じて初出場をつかんだ。 横浜１１—３東海大相模 劣勢にも動じない心の強さが、横浜ナインにはある。三回、３ランで東海大相模に先行されながらも、すぐに逆襲を見せた。 四回一死二塁。４番の奥村頼はフルカウントから迷いなくバットを振った。直球を捉えると、弾丸のような打球は右翼席へ飛び込んだ。１点差に迫る一発で、球場の雰囲気は一変。続く打者が四球を選ぶと、下位打線の連打で逆転し、その後も攻撃の手を緩めずに快勝した。横浜は決勝で、一昨年は慶応、昨年は東海大相模にいずれも終盤に逆転を許して敗れた。だからこそ、村田監督は「試合は一回から九回までの長い旅だ」と、選手に常々伝えてきた。 今大会、準々決勝では主将の阿部葉が逆転サヨナラ打、準決勝は奥村頼が２発で試合をひっくり返すなど底力を見せて勝ち上がってきた。「誰かがカバーしてくれるのがこのチームの強み」と奥村頼。松坂大輔さんを擁した１９９８年以来の春夏連覇を達成するまで、どんな苦境も乗り越えていく。（岡花拓也） 横浜（神奈川） ３年ぶり２１度目 甲子園は夏２度、春４度優勝。元大リーガー松坂大輔氏を擁した１９９８年以来の春夏連覇を目指す。私立。
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