25日も自民党内から石破首相の退陣を求める動きがあり、日に日に逆風が強まっています。その一方で、25日夜、首相官邸前で行われたのは「石破辞めるな」デモ。参加者の声を取材しました。 ◇ 「#石破辞めるな」——25日夜、首相官邸前にはSNSの呼びかけにより、大勢の人々が集まりました。 デモ参加者 「石破さんに全部都合よく責任押しつけるのは違うなと」 「兵庫県尼崎市から来ました。危ない人に総理大臣になってもらったら困る」 マイクで訴えていると… 「ウソをつくなー!」 警察 「トラブルになっちゃうからね」 「触らないで!」 警察 「わかった。トラブルになるから」 「なんで俺が取り押さえられないといけない!」 そのころ、名前を叫ばれていた当人は、経団連の会合が行われた軽井沢にいました。 石破首相 「参議院選挙で厳しいご審判をいただきました。これは何が足りなかったのか。どういう訴えが国民の皆さまの心に響くものがなかったのか。自らに対する反省も踏まえまして、しかしながらこの国家を運営していかなければなりません」 加速する“石破おろし”の動き。一方、「石破辞めるなデモ」を取材する中で多く聞かれたのが、「支持者ではないが、他の“ポスト石破”候補よりふさわしい」という声です。 大学生(20代) 「現状を見て、石破さんが続ける方がいいのかもなと」 別の党の支持者(40代) 「彼(石破首相)を応援とか、自民党を応援とかではなくて、その反対の勢力に反対するということで来ています」 デモ参加者 「よりマシな候補を選ぶのと同様によりマシな総理を応援する。それだけの話です」 注目される、石破首相の進退。会話をした野党の党首が感じたのは、続投の意思です。25日、石破首相は与野党の党首と会談しました。 石破首相 「守るべきものは守った上で、日米両国の国益に一致する形での合意を実現することができました」 アメリカとの関税協議について、合意内容を説明すると共に自身の成果をアピール。 石破首相 「色々な非常に有益なご指摘をいただいた。また、私の方からこれから先のことについて説明したかと、そういうことはご説明しておりません」 今後の進退については説明しなかったといいます。会談を終え、野党党首は… 立憲民主党 野田代表 「今回は石破総理側からの呼びかけなので、説明をしようという姿勢はあったと思う」 ——石破政権は続けるに値するか? 立憲民主党 野田代表 「もろもろ考えたら相当厳しい状況に陥っていると思う」 国民民主党 玉木代表 「(野党側から)具体的な退陣要求はありませんでしたが、私から『いつまでやるんですか?』と。文書にも書いてありました。その部分は…『私とトランプ大統領との間で今般の合意の実施に努める』と。続投の意欲を感じた内容でしたね」 共産党 田村委員長 「最後に『やめません』と一言、言ってましたけどね」 ——どういった流れで? 共産党 田村委員長 「最後にですね、『この交渉大変ですね』と、そしたら『やめません』と一言。最後終わる時、席を立つ時」 ——関税交渉に向けた努力を「やめない」? それとも首相の職を「辞めない」? 共産党 田村委員長 「それは石破総理にお聞きください」 少数与党として連立を組む公明党。 ——総理が最後に「辞めません」と言ったと、そういう発言はあった? 公明党 斉藤代表 「私は特にそれ、ご自身の今の進退についての発言はなかった。最後に? 私はそういう発言について、進退のことをぱっとそうおっしゃった認識はないです」 しかし25日、自民党の若手・中堅議員たちで構成される青年局が、石破首相ら執行部に対して、退陣を求める申し入れ書を提出しました。 自民党青年局 中曽根康隆議員 「総裁はじめ執行部の責任は極めて重く、そのけじめを強く求めると。一刻も早くご自身の決断で責任をとっていただきたい」 「体制の刷新・辞任。今、10代〜40代の若い世代の票が自民党から離れてしまっている。若手の積極登用というものをぜひとも進めてもらいたい」 申し入れを受けた森山幹事長は、神妙な面持ちで聞いていたといい、「全国のメンバーからの意見は重要であり、しっかりと受け止める」と答えたということです。 “ポスト石破”の1人として名前があがる元・青年局長は… 小泉農水相 「青年局というのは、歴史的に組織の中で声を上げるべき時は上げる。私としてはそういった党内の状況は見ながらも、大臣として石破内閣の一員としてエネルギーを注ぐべき課題がありますから、私はそこに注力をしたいと思います」 そして25日夜、自民党・麻生派は会合を開催しました。 出席者によると「(党の)残された唯一の派閥として、しかるべき時にまとまって動こう、という方針を確認した」ということです。 おさまるどころか、強まる逆風。首相・総裁に辞任を迫る「両院議員総会」を求める署名集めが規定の3分の1を超えたため、28日の「懇談会」がどうなるのか、注目されます。 (7月25日放送『news zero』より)