夏バテ気味のときの「水分補給」によりオススメなのは? 「スイカ or トマト」

暑い日が続くと、だるさを感じたり、疲れがとれなかったり、食欲がわかなかったり、体の不調を感じたことがある人も多いはず。その症状は夏バテかもしれません。その対策として、日頃から体調管理に気をつけていても、冷房の効いた屋内と日差しが照りつける屋外との行き来でさえ体調を崩してしまうこともあります。 そんな夏バテの症状を感じたとき、積極的に摂りたい食材や栄養素にはどんなものがあるかご存知ですか? 効果が期待できる食べ物はたくさんありますが、今回は水分補給ができる食材の中から、「スイカ」と「トマト」を比較してみました。どちらがより効果を期待できるのでしょうか? 管理栄養士の資格を持つライター川越光笑さんに、栄養素についての詳しい解説をしていただきました。 「スイカ」と「トマト」夏バテ気味のとき、よりオススメなのは? スイカ 7月に旬を迎え、日本の夏の風物詩の代表格ともいえる、スイカ。みずみずしく、シャリシャリとした食感で美味しいですよね。水分とともに、カリウムやミネラルも豊富に含まれているスイカは、たくさん汗をかく夏にぴったりの食べ物です。 トマト 「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、健康に良い働きがあることで知られるトマト。トマトも水分が多く、汗で流れやすいカリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富に含まれているため、夏の身体にもうれしい野菜です。 水分と栄養素が豊富で、暑い夏を乗り切る強い味方の2つ。夏バテを感じたときに役立つ食材として、より効果が期待できるのはどちらでしょうか? 正解は……? それぞれの栄養価について詳しく解説します。 より効果が期待できるのは、「スイカ」 「スイカ」+「塩分」が最強です! 真っ赤に熟した「スイカ」と「トマト」は夏の風物詩ですよね。どちらもみずみずしい印象ですが、水分量で比較してみると「トマト」の方が若干多め。100gあたりで比べてみると、スイカは約91.8%ですが、トマトは約94.0%とほぼ水分です。 トマトはビタミンCの含有量もスイカより多く、同じく100gではトマト約15mg/スイカ約10mgでした。これらの数値だけをみると夏の乾いた喉を潤すのは、トマトの方が優勢に思えますよね? では、ほかの栄養素もチェックしてみましょう。 トマトは「リコピン」という色素成分が有名で、強い抗酸化力で知られています。一方、スイカは「シトルリン」という遊離アミノ酸(単体で体内に存在して機能するアミノ酸の一種)を含みます。実は、このシトルリンの働きが優秀なんです! シトルリンは、血管を広げて血流を促進し、体温調節を助ける働きがあります。血行促進によって末端まで温かさを届け、むくみや冷え性の改善に効果が期待できます。また、アンモニアなどの疲労回復物質を解毒する働きがあり、疲労回復効果が期待。加えて美白効果があることでも注目されているのです。 特に、スイカに「塩をふって食べる」昔ながらの食べ方がオススメ。水分だけを飲み続けると「低ナトリウム血症」のリスクが伴います。スイカにナトリウムを補うことで、水分保持力がアップして汗で失われた電解質を効率よく摂取することができます。 トマトも優秀ですが、スイカ+塩は「水分・糖分・電解質・血流促進」の4拍子がそろった夏にぴったりの食材です。 ※症状が重い場合や長引く場合などは、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。 [参考資料]「文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」、「文部科学省 食品データベース」、「色を超えて:トマトとスイカ果実の機能的品質の比較概観【JST・京大機械翻訳】 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター」、「糖尿病における代謝性および炎症性変数に対するシトルリンおよびスイカ抽出物の潜在的役割,現在の証拠および将来の方向:系統的レビュー【JST・京大機械翻訳】 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター」 「夏バテ予防」により効果が期待できるのは? 「うなぎの蒲焼 or 豚肉のソテー」

もっと
Recommendations

“うさぎの島”が抱える問題…地元小学校が放った16匹が現在は500匹以上? DNA解析を実施

瀬戸内海に浮かぶ“うさぎの島”こと大久野島(広島県竹原市)。この…

<解除>【土砂災害警戒情報】鹿児島県・十島村 26日08:15時点

26日午前8時15分、鹿児島県と気象台は、十島村に出していた土砂災害警…

「女性が助けを求めている」面識ない女性殴り24歳無職の男逮捕 複数回暴行の可能性も…札幌市

札幌・中央警察署は2025年7月25日午前6時20分ごろ、暴行の疑いで札幌…

「加害少女」は社会復帰、父親は自殺…「佐世保高1女子生徒殺害事件」 同級生を殺害・解体した15歳の“本当の顔”

2014年7月26日に長崎県佐世保市で発生した、高校1年生の女子生徒(1…

「人を殺してみたかった」…父は弁護士、母は教育委員 エリート一家の「15歳女子高生」がクラスメートを殺害・解体するまで 「佐世保高1女子生徒殺害事件」から11年

長崎県佐世保市で、高校1年生の女子生徒(15)が同級生を自宅マンシ…

24時間テレビのマラソンはオワコン企画?救世主は現れるのか

第48回を迎える日本テレビの「24時間テレビ」が今年は8月30日から31…

仏像盗の被害総額8000万円、40点は売却か…被害のほとんどは常駐管理者がいない「無住寺」

寺で仏像窃盗などを繰り返したとして、福島県警田村署は25日、田…

【詳報】“ルフィ”強盗事件の裏側「脱出計画があった」フィリピンの収容所で何が…強盗に手を染めた犯行グループの“暴走”(後編)【#司法記者の傍聴メモ】

全国で相次いだ指示役“ルフィ”らによる連続強盗事件。フィリピンか…

新ルールで二極化…激化する「ふるさと納税」争奪戦で「勝つ自治体」「負ける自治体」の決定的な違い

仲介サイトでの「ポイント付与禁止」が、むしろ追い風となり空前の駆…

ドラマに詳しいライターが結末にびっくりした「あなたを奪ったその日から」〜2025年4月期ドラマ座談会〜【調査情報デジタル】

2025年4月期のドラマについて、メディア論を専門とする同志社女子大学…

loading...