気象庁は24日から、津波の高さなどを正常に観測できなくなった状態を示す「欠測（けっそく）」などの、新しい津波情報を追加します。 ■津波の「欠測」って何？ 大きな地震が発生して津波が予想される場合、気象庁は「大津波警報」や「津波警報」などの情報を発表します。また、津波が実際に観測された場合には、津波の高さを発表しています。 一方、正常な観測ができず、高さなどの情報がすぐに出せないケースがありました。 実際に、2024年1月の能登半島地震では、地面が隆起した影響で津波が到達しても観測できず、津波情報が発表できない地点がありました。 今回新たに追加される「欠測」は、地震や津波で観測機器が故障したり、停電が発生したりするなど、何らかの理由で“正しく観測できない状況”を示します。 この「欠測」が出ている地域では津波の高さなどの情報が届きませんが、津波が襲来している可能性があることを念頭に、行動する必要があります。 日本テレビでは「欠測（観測不能）」として放送をします。 ■あわせて運用開始　「第一波の引き波」とは さらに、最初に観測した潮位の変化、第一波が「引き波」だった場合にも情報が出されるようになります。 海面が急激に下がって沖合に向かって引いているため、巻き込まれると流される可能性があります。 また、波が引いた後には津波の「押し波」も襲ってくるため、こちらも決して油断しないことが重要となります。 気象庁はいずれの場合でも、発表されている津波警報などの情報に応じて、津波からの適切な避難をするよう呼びかけています。 ■津波からの避難行動どうする？ 津波警報が出ている場合、標高の低いところで津波が襲い、人は津波による流れに巻き込まれるおそれがあります。 また、大津波警報が出ている場合、東日本大震災のような巨大な津波が襲い、木造家屋は全壊・流失のおそれがあります。 沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど、安全な場所へ避難することが重要です。 情報が「欠測」などだった場合にも油断をせずに、適切な避難行動をとることが、命を守る鍵となります。