23日午後、取材に応じた石破首相は、「出処進退は一切、話は出ていない」と述べ、辞任するとの報道を否定しました。 　　　◇ 今、急速に強まる“石破おろし”の動き。 その渦中の石破首相は23日朝、アメリカとの関税協議の合意ののち、表情を緩め官邸入り。 しかし、午後には表情が一転。真剣なまなざしで、自民党本部に入った石破首相。岸田氏、菅氏、麻生氏ら自民党の首相経験者3人と会談を行いました。“異例”ともいえる自民党の“トップ会談”。 その1時間半後の午後3時半ごろ。まず姿を見せたのは3人の首相経験者。言葉を交わしながら“穏やかな表情”でその場を後に。 石破首相はその5分後、3人とは対照的、“険しい表情”で姿を現しました。 石破首相 「強い危機感をみんなで共有をしたということ。党の分裂ということは決してあってはならないということ」 会談では、選挙の総括を「できるだけ早く行わなければならない」との意見が出たといいます。 そして注目される石破首相の“進退”。「今月中にも辞任の意向を表明」との一部報道について。 石破首相 「また私の出処進退につきましては、一切話は出ておりません。国民生活というものがきちんと守られるということ、それに向けて全力を尽くして参りたいということでございます。報道されているような事実は全くございません」 辞任の報道を否定しました。ただ、党内からは“逆風”が…。 自民党・青年局長　中曽根議員 「これを機会に党を再生できなければ、もう我々終わりだというふうに思っております」 自民党・青年局のトップ、中曽根議員。石破首相の続投宣言や党のあり方に“危機感”を感じているといいます。 自民党・青年局長　中曽根議員 「衆院選・都議選・参院選で大敗したと。多くの仲間を失ってしまったと。こういう状況においては、総裁または執行部の責任は非常に重いものだと考えています。執行部の刷新だけでは意味がなくて、根本的に自民党自体が中身から変わっていく」 さらに、自民党の神奈川県連から、石破首相の辞任を求める声が。 神奈川県連　梅沢幹事長 「辞任も含めて、しっかり説明してもらわないと。大敗について、いち早くけじめ、けじめが大事だと思います」 今、自民党の地方組織から、辞任論が相次いでいます。 その地方で、23日。 自民党　鈴木英敬衆院議員 「根本から変えていかないといけないから、第一歩は責任者であった人が一定の責任を取るというのは第一歩」 地元で後援者らにあいさつ回りをするのは、前・三重県知事で自民党の鈴木議員。参院選では地元・三重県で議席を失いました。 支援者 「全く詭弁（きべん）な話で、（選挙で）2つ負けても責任取らないといけないのに（参院選含め）3つ負けて、この詭弁が一番腹立つ」 自民党　鈴木英敬衆院議員 「比較第一党って言ってね、なるほどね」 去年の衆院選や参院選などの敗北を受け、石破首相の責任を問う声が…。 自民党の党員 「続投って聞いたときに、何言ってるのかってありえんやろって」 自民党　鈴木英敬衆院議員 「そうですね」 自民党の党員 「私も長年、自民党の支持者として、党員としてずっと支えてきたけど、これだけは絶対ありえへん」 石破首相が大切にしてきた“地方”でも、厳しい声が広がり続けています。