【エスプリ以来のターボSE復活】うちの子が一番カッコイイ……!思わず口にしたロータス・エミーラ最新モデルに乗る

英国のスポーツカーらしさが色濃く感じられる 「今回はAUTOCAR JAPANさんによく似合う、ブリティッシュグリーンの車両です」 【画像】うちの子が一番カッコイイ……!思わず口にしたロータス・エミーラ・ターボSE 全43枚 広報車両管理を担当するYさんに言われて、奥に目を向けると、濃紺のロータス・エミーラSEが待ち受けていた。 今回取材した『ロータス・エミーラ・ターボSE』。メルセデスAMG製直列4気筒ターボを搭載。 平井大介 エミーラは当初『ファーストエディション』として販売していたが、2025年モデルからV6スーパーチャージャーの『エミーラV6』、4気筒ターボの『エミーラ・ターボ』、装備違いの『エミーラ・ターボSE』というモデル展開となった。今回は以前取材したファーストエディションに続き、ターボSEの試乗機会が巡ってきた次第。 室内を覗くと、濃いタンレザーとブラックの2トーンとなっている。まさにザ・英国車という組み合わせで、伝統の英国スポーツカーらしさが色濃く感じられるエミーラによく似合う! というのが第一印象だ。 Bピラー後方と、助手席側ダッシュボードに『TURBO SE』のエンブレムを発見した。ターボSEの名称は、エスプリ・ターボSE以来だろうか。オーソドックスな名称ではあるが、どこか嬉しいのは私がエスプリ好きだからである。 行き先は決めていなかったが、とりあえずiPhoneを繋ぎアップル・カープレイを起動。グーグルマップでいつものパーキングエリアをセットし、都内の駐車場を後にした。 現代においてはコンパクトなボディサイズ 動き始めると、まだ走行距離500kmにも満たない新車なので、正直、クルマ全体が硬い印象だ。路面からの入力はしっかりと突き上げ、減衰の高いダンパーであることが伝わってくる。レザーシートの分だけフィルターこそあるが、それでも、路面との距離が近く感じるのは、やはりエミーラが英国らしいスポーツカーである証のように思う。 ドライブモードは『ツアー(TOUR)』、『スポーツ(SPORT)』、『トラック(TRACK)』の3つが用意され、パワートレイン、エキゾーストノート、安全性の3項目を変化させる。街中なのでもちろん、ツアーで走り出した。 遠くから見つけて、思わず「うちの子が一番カッコイイ……」と口に出しそうになった。 平井大介 そう言えばとスポティファイを起動し、適当に音楽を流し始めた。『KEF』と書かれたスピーカーから、いい音が聴こえてくる。『ツアー』で走るには、意外と重要な部分かもしれない。 エミーラのいいところは、ボディサイズが現代においてはコンパクトであることだ。リアミドシップということもありフロントボンネットは短く、その分、少し手を伸ばせばフロントノーズまで手が届きそうなほど、車両と一体感がある。 だから高速道路を走っていて路面の繋目で滑るような場面でも、クルマとの距離感が近いから全く怖さがない。パーキングエリアへ降りていくカーブは低速でも曲がるのが楽しく、以前も感じた「嗚呼、このスポーツカー好きだなぁ」という感情を思い出す。 話は前後するが、向かう途中『スポーツ』にしてみると、エキゾーストのボリュームが一段高くなり、俄然やる気がわいた。パワートレインも変化しているはずなのだが、残念ながら交通量が多く試す場面がなかった。『トラック』も当然……である。 レザーシートは少し張りが強く感じたが、これも新車ゆえの部分かもしれない。しかし同時に、レザーが身体に馴染んでいく過程を、じっくりと時間をかけて味わってみたいという想いも抱くことになった。 エアコンの吹き出し口全てに『EMIRA』の文字 パーキングエリアに到着し、改めて室内を観察することにした。ここでは車内で書いたメモをそのまま箇条書きで記してみよう。 ・エアコンの吹き出し口全てに『EMIRA』の文字 ・シフトノブ手前に、ユニオンジャックをモチーフにしたロゴ ・それがブラックとシルバーなのが渋い ・手前にエンジンスタート&ストップボタン。カバーの赤がアクセントに ・ヘッドレスト下に『LOTUS』の文字 ・シフトノブ奥は右から、ドライブモード調整、ハザード、オーディオコントローラー。コントローラーは若干操作しづらい ・シフトの下段にスマホは置けそう。奥にUSBタイプAのソケット ・グローブボックスにUSBタイプA、Cが1ヵ所ずつ 少し手を伸ばせばフロントノーズまで手が届きそうなほど、車両と一体感があった。 平井大介 その後、昼食をとって戻ってきたときのこと。最新のポルシェ911が3台並び、ミーティングらしきものを行っていた。それを横目にみて、日産180SXの奥に隠れていたエミーラSEが目に入ってきた瞬間、思わずこう口にしたのである。 「うちの子が一番カッコイイ……」 エッジの効いたフロントセクションに、ミドシップらしくボリュームのあるリアセクション。ブリティッシュグリーンのボディに、ロータスらしいアクセントとなる、イエローのブレーキキャリパーとホイールキャップ。 いかんいかん、じっくり眺めている場合じゃない! と気持ちが高まり、すぐに走りだすことにした。以前にも書いた気がするが、こういった『エンジンスポーツカー』を1台新車で手に入れ、ずっと手元に置いておきたいと改めて思った次第だ。 追記:ロータスの現状について この試乗を終え、下書きの原稿を書き終えたあと、英国編集部による工場閉鎖の可能性を記したレポートが公開された。それを私も読み、この記事公開のタイミングを失ったというのが正直なところだ。 しかし昨日、同じく英国編集部による『吉利汽車のロータス運営は失敗』と断じたコラムを読み、今しかないと公開に踏み切った。 果たしてロータスの行方は……。 平井大介 親会社だけでなく、いわゆる『トランプ関税』や『電動化の踊り場』にロータスが翻弄されている様子は、日本から見ていても胸が痛い。今後が予断を許さない状況であることは想像にたやすいが、多くのロータス・オーナーおよびファンにとって、少しでも幸福な結果であることを心から願いたい。

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