発達障害グレーゾーンの人には特有の悩みがあります。苦手なことやできないことを自覚できるため、より苦悩しやすく、また、ある程度努力すればできるため「普通」を演じることで疲弊しているかもしれません。 誤解されないように自分のことを説明したり、助けを求めたりするコミュニケーションが必要です。言いたいことが伝えられない、相手の言うことがよくわからない……コミュニケーションが、どうもうまくいかないと感じてる人にNLP(神経言語プログラミング)をもとに解説した『発達障害グレーゾーンのコミュ力を伸ばす本』より、抜粋してご紹介します。 クッション言葉とIメッセージ なにかを頼むときや断るとき、反対意見を伝えるときなどには、相手への気づかいが必要です。自分が頼んだことで相手に負担をかけるかもしれないし、誰でも断りの言葉や反対意見を聞くのはうれしくないでしょう。 言いたいことをストレートに言うのではなく、やわらげる表現にしましょう。クッション言葉を使うことと、Iメッセージで伝えることが役に立ちます。 ■クッション言葉 なにかを頼んだり、頼まれたことを断ったりするときに、クッション言葉をはさむと、衝撃をやわらげることができます。 ■Iメッセージ Iメッセージの「I」は、「自分」のこと。自分はどう思うか、どう考えるかを伝える言い方なので、相手を責める口調になりません。たとえ反対意見でも、あくまで自分の意見として伝えることができます。日ごろ、「言い方がきつい」などと指摘されている人は、使ってみましょう。 心からあやまることがたいせつ コミュニケーションの苦手さがあると、自分ではわからないうちに失礼なことや傷つけることを言って、相手を怒らせることが少なくありません。 あやまるとき、「なぜか相手が怒っているから、あやまったほうがいいのかな、でも自分はわるくないのに……」という気持ちでいると、その気持ちは相手に伝わります。「わるいと思っていないだろう！」「口先だけだ！」とかえって事態は悪化します。 自分のどこがよくなかったのかをよく考え、その気持ちを言葉にこめてあやまることが必要です。 ■心をこめてあやまる あやまるときには、言葉だけでなく、心からあやまることがたいせつです。なぜ相手が怒っているのか、自分のどこがわるかったのかを考えれば、心がこもります。あやまるのは「カッコわるいこと」ではありません。「あやまること」への抵抗感を払拭しましょう。 ■こんなふうに思ったら 相手が怒っているのなら、なにか原因があるはずです。けれども、自分の過ちがわからないために適切にあやまることができない人がいます。下記のようなとき、どうすればよいか、みてみましょう。 ■こんなあやまり方はしないで �SNSであやまる LINE® などであやまると軽い感じになりがち。とくに、絵文字だけを送るのは「ふざけるな！」と怒りを増幅させることもある �言い訳をする 言い訳が多いと、「怒らせたけど、しかたがなかったでしょ」「私は悪くない」と言っていると受けとられ、あやまったことにならない �えらそうな態度 あやまるのは言葉だけ、傲慢で人を見下すような態度では、心がこもっていない 【続きを読む】”恋愛”という高難易度のコミュニケーションをどう始めるか【発達障害グレーゾーン】