【リオデジャネイロ＝大月美佳】ブラジル最高裁は１８日、クーデター未遂などの罪で起訴されたジャイル・ボルソナロ前大統領に対し、電子監視装置の着用や夜間と週末の外出禁止を命じた。 トランプ米政権に働きかけて自らの裁判を妨害しようとしたと認定し、外国大使や外交官との接触のほか、ＳＮＳの利用も禁じた。 最高裁はボルソナロ氏のＳＮＳへの投稿などを証拠とし、「裁判の審理に干渉し、ブラジル経済を不安定化させ、国家主権に対する攻撃を行っている」と断じた。国外逃亡する可能性にも言及した。 連邦警察は１８日、最高裁の決定に基づき、首都ブラジリアのボルソナロ氏の自宅を捜索し、現金約１万４０００ドル（約２００万円）などを押収した。 トランプ大統領はボルソナロ氏の裁判を「魔女狩り」と非難しており、今月９日にはブラジルに５０％の関税を課すと表明していた。 今回の最高裁の決定にトランプ政権は早くも反発しており、ルビオ米国務長官は１８日、最高裁判事や家族らに対するビザ（査証）の発給を制限すると発表した。
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