全国高校野球地方大会は１８日、昨夏の甲子園で優勝した京都国際（京都）が延長タイブレイクで逆転サヨナラ勝ちし、８強入りを決めた。 一昨年の優勝校・慶応（神奈川）は４回戦でコールド負けした。帝京（東東京）はタイブレイクを制して、５回戦に進出。昨夏の代表校では、鶴岡東（山形）や霞ヶ浦（茨城）が勝ち上がった。 京都国際３—２京都共栄（延長１０回タイブレイク） 昨夏の全国を制した京都国際と、今春の府大会王者・京都共栄の一戦は、緊迫した投手戦となった。両チーム無得点のまま無死一、二塁で始まる延長タイブレイクへ。十回、先攻の京都共栄が、バント安打と犠飛で２点を奪った。 だが、京都国際の選手は落ち着いていた。先頭の尾角が三塁線に転がすバント安打を決めて満塁とすると、続く猪股は高めに浮いた初球のスライダーを見逃さなかった。右翼線への２点二塁打で同点とし、最後は無死満塁から死球で決着した。 昨夏、史上初めて甲子園の決勝をタイブレイクで制したが、今夏のメンバーで決勝に出場したのはエース西村ら３人だけ。昨秋の府大会４回戦ではタイブレイクで２点を先に奪われて敗れ、選抜出場の望みがたたれた。チームは無死一、二塁で得点を奪う練習を繰り返し、尾角は「こういう場面を想定してきたので全く焦りはなかった」と胸を張った。 ２点を奪われた時点で昨秋の苦い記憶がよぎったという小牧監督は「もつれた試合で弱さがあったが、攻める気持ちが見えるようになった」と成長を口にする。夏の連覇へ向け、勢いの出そうな１勝だ。（松本慎平）
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