【参院選静岡】投票日まで残り2日 7人の候補者たちの熱い戦いに密着

参院選投票日まであと2日。与党の過半数割れが現実味を帯びる中、静岡選挙区ではどのような結果が待っているのでしょうか。候補者たちの熱い戦いを追いました。 序盤から安定した戦いをみせている国民民主党・榛葉賀津也さん。 (国民・現 榛葉 賀津也 氏) 「国民民主党幹事長 榛葉賀津也の第一声はここ大阪であります。皆さん、参議院選挙、喝を入れてください。自民党はたるんでいる!庶民の苦しみを忘れている!」 今回は、党の幹事長という立場から全国へ応援に飛び回りました。公示日に県内に入ったのは夕方。限られた時間で県内の有権者に声を届けます。 (国民・現 榛葉 賀津也 氏) 「静岡も心配なんだけど、幸い多くの仲間が『留守をしっかり守るから全国で頑張ってこい』と背中を押してくれるので、それを信じて頑張りたい」 「趣味は玉木雄一郎」と話し、党の顔としてともに歩んできた榛葉さん。もうひとつの趣味が、自宅で飼う「ヤギの世話」です。 (国民・現 榛葉 賀津也 氏) 「よし!(Q.ヤギの世話をしている時間は榛葉さんにとってどんな時間ですか?)一番大事な時間、何よりも、玉木といるときよりも、ずーっといたい」 各地で強く訴えたのは…。 (国民・現 榛葉 賀津也 氏) 「払いすぎた税金を国民に返してくれ!だから所得税減税、消費税もいろいろな考え方があるけれど、食料品を0にしようという政党もある。それも一つの考え方だ。しかし我々は、一律5%にして一番国民が困っているインボイス、これをなくさなければならない。そしてガソリン税を皆さんに返していく。」 全国を飛び回り、分刻みのスケジュールをこなしている今回の選挙。その移動距離は番組調べで少なくとも1万キロを超えていました。県内で演説を行ったのは4回だけ。最後の”地元入り”ではその胸の内を語りました。 (国民・現 榛葉 賀津也 氏) 「故郷静岡での最後の演説になるかもしれない。正直不安です。だけど私は明日から恐怖に打ち勝とうと必死に頑張っている新人の候補者の応援にいきたいと思います。だから皆さん…この国のためにぜひ投票所へ行ってください。」 参院選には補選も含め5度目の挑戦となった共産党の鈴木千佳さん。白いハットに赤いスカーフ、憲法9条の「9」をかたどったネックレスをつけたスタイルで県内各地を回っています。街頭では自公政権を批判。自民党の裏金問題にも触れていきました。 (共産・新 鈴木 千佳 氏) 「裏金問題には無反省、国民の生活には無関心。こうした自民党政治に厳しい審判を下すチャンスの選挙となっています」 鈴木さんは、高校生の娘がいる母親。趣味は娘のための「キャラ弁づくり」です。 (共産・新 鈴木 千佳 氏) 「娘も『頑張って学校行ってるよ』っていうことで、お互いに頑張ろうねって言っています」 演説の中で一番に訴えてきた政策は… (共産・新 鈴木 千佳 氏) 「消費税一律5%へ。介護や医療、そして農家の支援。こうしたことへ税金を最優先する政治、ご一緒に作っていこうではありませんか」 応援に駆け付けた田村委員長は、原発やリニア問題にも言及しました。 (共産党 田村智子 委員長) 「老朽浜岡原発、動かしてはだめだ、廃炉にと求め続けてきたのがまさに鈴木千佳さんです。リニア新幹線ではない、もっと暮らしの良さを求めてきたのが鈴木千佳さんです。」 終盤に入った今月13日。時間を割いて訴えていたのは、争点として急浮上した「外国人政策」についてでした。 (共産・新 鈴木 千佳 氏) 「県内各地回っていても、この静岡市でもどこでも、外国人の方々が地域で一緒になって、介護や労働作業の現場、福祉の現場で地域を支えているんです。私、鈴木千佳は、差別を許さず、誰もが自分らしく生きられるジェンダー平等社会、多文化共生社会を前に進めるために力を尽くしてまいります」 (自民・現 牧野 京夫 氏) 「とにかく勝ち抜かなければこの国の行く末がガタガタになってしまいます!」 4期目の当選を目指す自民党の牧野京夫さん。前回と前々回はトップ当選を果たしていますが… (自民党  勝俣孝明 衆院議員) 「本当に牧野京夫候補、ピンチでございます!」 ( 自民党 細野豪志衆院議員) 「ここで踏ん張らないと結果がひっくり返る!」 各地で自民党議員たちが口にしたのはこれまでにない“危機感”。今回も自民党独自の組織力を生かした選挙戦を展開しています。事務所には「為書き」と呼ばれる応援ポスターや推薦状がびっしり。 遊説の際は地元議員が乗った車が先導。都市部から山間部まで、県内各地をくまなく回りました。その合間には何やらノートを見る様子も。 (自民・現 牧野 京夫 氏) 「あれは地域地域の課題を自分で拾い出して書いてあったり。今やっている事業の進み具合を全部書いている」 こうした緻密な努力を、演説に生かしていきました。 (自民・現 牧野 京夫 氏) 「この伊東市でも16億円が毎年、地方消費税交付金というかたちで国から伊東市に還元されております。貴重な財源、それがなくなってしまえばそれぞれの自治体で今やっている福祉行政や子育て支援行政ができなくなってしまう」 SNSで街頭演説の動画投稿も始めましたが、直接、有権者と接することを重視。選挙期間中、街頭演説は100回近く行い、「責任与党としてふさわしいのはどこか」と強く訴えました。 (自民・現 牧野 京夫 氏) 「参議院が過半数割れを起こしたら、法案も予算案も通らなくなったら、これは下野するしかなくなります。ですから何としてもこの選挙、勝たせていただきたいと思います。自分のためではありません。これはこの国を崩壊させないための戦いです。」 (参政・新 松下 友樹 氏) 「そのために我々は日本人ファースト、日本人ファーストというフレーズを掲げ、この選挙で必ず日本人を豊かにする」 終盤に入り追い上げをみせているのが、参政党の松下友樹さんです。松下さんは掛川市のクリニックで院長を務めていて、2年ほど前までは公務員医師でした。政治を志したのは今の医療制度への疑問でした。 (参政・新 松下 友樹 氏) 「ベッドを埋めろとか、手術増やせとか、患者を連れてこい。医療がビジネスになっているわけですよね。やはりそれを変えるにはもう政治しかない。だから、だったらもう(総合病院を)やめてやろうと」 参院選への出馬を決めてからは、診療の合間で政治活動を行ってきました。選挙戦では、党のスローガンである「日本人ファースト」を前面に掲げて、支持を訴えます。 (参政・新 松下 友樹 氏) 「物価高で2万円配るとか、お米の値段を決めるとか、そんなことじゃないんですよ。これからの日本の長期的な未来を見て、子どもたちが夢や希望を持てる日本を取り戻すために、私たちの壊されてきた日本を取り戻すために、日本人ファーストの政治をやる」 結党5年の参政党。今回の参院選でも大きく議席を伸ばす可能性があり、勢いに乗っています。 (支援者) 「選択肢が増えたところがうれしいです」 (参政・新 松下 友樹 氏) 「ありがとうございます。参政党、まだ新しい党ですが、こんな形で全国同じ思いで仲間が頑張っていますので」 松下さんは選挙戦終盤も街頭で医療制度改革の必要性を訴えました (参政・新 松下 友樹 氏) 「私たちがやりたいのは、日本の国益を守る、これがど真ん中にあります。だから、今回の選挙も日本人ファーストなわけですよ。その手段として私は、医療の仕組みのところから、医療の教育のところからまず強く訴えているわけですよ。」 そして、参政党の躍進を誓いました。 (参政・新 松下 友樹 氏) 「我々はなんとしても10議席欲しいんですよ。今回の選挙で10議席取れればですね、法案を出せます。初回の法案はですね、スパイ防止法です。皆さん、それを出して、そして反対するやつをあぶり出しましょうよ。」 政治団体「NHK党」の福原志瑠美さんは、街頭での演説は少なく、SNSを中心に活動。育児環境の改善や、産後に仕事がしやすい制度作りを訴えました。 (NHK・新 福原 志瑠美 氏) 「お父さん自身が育児に参加して手伝うんじゃなくて、夫婦ともに育児をするという考えが少子化の対策になると思っています」 諸派の山口香苗さんは浜松市内で助産院を経営しています。選挙戦では、母子手帳の改正など産まれた命と母親を大切にする社会の実現を訴えました。 (諸派・新 山口 香苗 氏) 「消費税何パーセントとか社会保障とか何も言わないのと聞かれたら、得意な人が言えばいい。命に感謝を届けたくて、子どもたちの笑顔を守りたくて立候補しています」 無所属・村上猛さんは街頭での演説は行わず、政見放送などでリニア新幹線の計画見直しなどを訴えました。 (無所属・新 村上 猛 氏) 「リニアに関してはトンネル工事ができなければ事業は成立しないということが分かっているのになぜそんなことをするのかということをもっと強く訴えた方がいいと思って立候補しました」 改選2議席を巡る7人の激戦も最終盤。静岡選挙区の勝者は!?そして石破政権の行方は?投票日は7月20日(日)です。

もっと
Recommendations

JR中央線快速、東京—高尾間で運転見合わせ…八王子と豊田駅間で人身事故

18日午後11時5分頃、JR中央線快速の八王子—豊田駅間で人身…

[深層NEWS]トランプ氏のロシア関税措置猶予、小谷哲男氏「プーチン氏への信頼まだ失っていない」

ジャーナリストの石川一洋氏と笹川平和財団の小原凡司・上席フェロ…

難病の長女の人工呼吸器外し殺害した母親に執行猶予付き判決…裁判長「昼夜問わない介護を5年以上、疲労蓄積は察するに余りある」

福岡市博多区の自宅で先天性の疾患で体を動かせない長女(当時7歳…

裁判長「昼夜問わない介護を5年以上、疲労蓄積は察するに余りある」…難病の長女の人工呼吸器外し殺害した母親に執行猶予付き判決

福岡市博多区の自宅で先天性の疾患で体を動かせない長女(当時7歳…

福井・美浜原発の新増設や建て替えへ、関電が地質調査再開の方針…新増設の動きは東日本大震災後初めて

関西電力が、美浜原子力発電所(福井県美浜町)の新増設や建て替え…

大館能代空港に米軍輸送機オスプレイ1機が予防着陸…民間機の運航に影響なし

18日午後3時35分頃、米軍の輸送機オスプレイ1機が、秋田県北…

【参院選】�ネット選挙のパイオニア�山田太郎氏が語るSNS選挙「私は良かったと思っているんです」

参院選(20日投開票)で改選を迎える自民党の山田太郎氏が18日…

「かりゆしウェア」姿の天皇ご一家、那須御用邸でご静養…陛下「自然に触れてゆっくり過ごせたら」

天皇、皇后両陛下と長女愛子さまは18日夕、静養のため栃木県那須…

EUが新たなロシア制裁承認“原油上限価格の大幅引き下げ”資金流入阻む狙い

EU=ヨーロッパ連合は、ロシア産原油価格の上限を大幅に引き下げるこ…

「心からっぽ…感極まっている」前川彰司さんに再審無罪 39年前の福井女子中学生殺害事件

39年前に起きた福井女子中学生殺人事件の再審・やり直しの裁判で、名…

loading...