参議院選挙の投開票日まで2日。最後の平日となった18日、各党の党首が各地で支持を訴えました。各党首の第一声と比較すると、時間を割いて訴える内容に変化がありました。 ◇ 今、“大逆風”にさらされる自民党。 自民党 石破総裁 「私たちはその場限りのいい加減なことは申しません。次の時代に責任を持つ。そして、地域から新しい日本をつくる。それが我が自由民主党であります」 選挙戦初日は「物価高・経済」を最も訴えた石破総裁。 厳しい情勢を表すかのように、終盤戦で最も多く訴えたのは、自民党や応援に入った候補者のアピールでした。 ◇ 参院選の投開票日まで、あと2日。各党トップの“終盤の訴え”をフカボリすると、“序盤戦”からの変化が見えてきました。 運命の投開票日まで、あと2日。立憲民主党の野田代表は…。 立憲民主党 野田代表 「ガソリン税の暫定税率の廃止、物価高の折だからこそ、決断すべき時じゃありませんか。食料品では消費税8%かかっているところを、それを8から0にしようと時限的にやろうとしています」 第一声では「コメ政策」に約半分を費やした野田代表。18日に最も訴えたのは、ガソリン減税や食料品の消費税0パーセントなどの「物価高・経済」でした。 維新の地元・関西で演説した吉村代表。 日本維新の会 吉村代表 「身を切る改革をやり、改革で財源を生み出す、赤字を黒字に変え、そして未来に投資をする。これをやってきました。維新の会、何をやったか見てもらいたいと思います」 吉村代表は公示日と同じく「身を切る改革」など、維新のこれまでの実績をアピールしました。 目標の16議席を上回る可能性がある国民民主党は…。 国民民主党 玉木代表 「偉そうに、困ってるんだったら2万円配ってやる。そうじゃなくて、取って配って無駄が生じるんだったら最初から取らない。取らないで残す、皆さんの懐に。今やるべき政策はこれです」 玉木代表は変わらず「物価高・経済」を最も訴えた一方、「教育・子育て」など他の政策に触れる変化も見られました。 「改選14議席」の確保が厳しい情勢の公明党は…。 公明党・斉藤代表 「逆転ホームランを!皆様がバッターです。皆様がバッターです。私もバッターです。どうか一緒に逆転ホームランを打とうじゃありませんか」 公明党は大きな変化が…。 「物価高・経済」がなくなり、斉藤代表の演説の7割が、政党や候補者のアピールでした。 その与党は終盤の情勢分析で、非改選議席を合わせて過半数の125議席を維持するのは厳しい情勢となっています。 一方、堅調な戦いぶりを続ける、れいわ新選組。 れいわ新選組 山本代表 「れいわ新選組が1丁目1番地で、皆さんにぜひこれをやらせてくださいというのは、消費税の廃止です。消費税廃止、どうかれいわ新選組と一緒に、実現させてください」 「消費税廃止」を掲げる山本代表は、18日も主に2つのテーマに絞って支持を訴えました。 不振が続く共産党は…。 共産党 田村委員長 「まさに宝の議席です。今追いついてきた。あと1歩、あと2歩、あと3歩、あと10歩、どんどん広げてこの選挙、自民党打ち勝っていこうではありませんか」 消費税の減税・廃止が減り、田村委員長は現職候補のアピールなどに最も力を入れました。 今、支持を拡大し、“台風の目”となっている参政党。 参政党 神谷代表 「日本を強くする。今までの戦後のやり方を全部変える。教育を変える。そういうことを言う政党、まさに参政党ですよ。日本人なめんなよ! 日本を愛する日本人をなめるなよ!」 神谷代表は「日本人ファースト」などの「政党アピール」が最も多かった一方、第一声ではほとんどなかった「他党批判」がおよそ2割にのぼるという特徴も見られました。 日本保守党 百田代表 「外国人問題だけはね、ある一定超えて日本社会が完全に壊れてしまう。あるいは日本社会が現在のヨーロッパのようになってしまったら、もうその時にはどんな政策を用いても、日本は元に戻らないんです」 今月12日、百田代表が演説で最も力を入れていたのは、「外国人政策」でした。 生き残りをかける社民党。 社民党 福島党首 「社民党、崖っぷちの選挙です。2%比例区で取れないと、実は政党要件を失います。社民党なんとしても国会に残り、憲法を守りいかして生活を応援する」 福島党首は初日と変わらず、「党の生き残り」などを最も訴えました。 このほか、「NHK党」「再生の道」「チームみらい」などが、選挙区と比例代表に候補者を擁立しています。 ◇ 参院選の投開票は、20日に行われます。