全国高校野球地方大会は１７日、今春の選抜大会で８強入りした広島商（広島）が４回戦に、花巻東（岩手）が３回戦に進出した。 昨夏の代表校では、聖和学園（宮城）が初戦で敗退。聖カタリナ学園（愛媛）も２回戦で敗れた。 広島商４—２英数学館 序盤から再三、走者を出したのは、今春の県王者・英数学館だった。だがその前に、広島商の二遊間が立ちはだかった。 三回に二塁手の西村が鋭いゴロを逆シングルで難なくさばいて併殺を完成。四回にも先頭が四球で出塁し、続く打者がバントの構えからバットを引き、中堅方向へ安打性のゴロを放った。スタートを切った一塁走者に合わせて二塁ベースカバーに走っていた遊撃手の中本は、とっさに反応して横っ跳びでゴロをキャッチ。落ち着いた動きでダブルプレーに仕留めた。 練習時のノックから中本は「ミスをすれば周りが指摘して修正する。基本的なことに全員が集中してやっている」と堅守の背景を話す。一、六回も二遊間で２併殺を奪い、計４併殺。１１安打を浴びたが２失点にとどめた。 打線もコンパクトな打撃で単打を重ね、じわじわと得点を奪って相手の好投手・藤本を攻略した。「守備から打撃につなげるのが広商の野球」と中本。伝統校が新鋭校の勢いを止めた。（松本慎平）
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