取引先に勤務する30代男性を監禁した上で、フライパンで殴るなどして重傷を負わせたとして、建設会社の社長ら7人が逮捕されました。男性との間に何があったのでしょうか。 　　　　◇ 首謀者とみられるのが、建設会社の社長・大城優斗容疑者（24）です。大城海人容疑者（25）、本谷拓磨容疑者（24）、鈴木斗樹也容疑者（25）ら、地元の友人7人で共謀し、30代の男性をおよそ3か月にわたって監禁して暴行を加え、重傷を負わせた疑いがもたれています。 警視庁によりますと、ことの始まりはことし1月。大城容疑者らは被害男性（30代）の家に押しかけると、男性を外に連れ出し車に無理やり押し込んで連れ去ったといいます。 その後、男性に手錠をかけるなどして、ホテルやトランクルームなど10か所以上を転々としながら監禁していたということです。 監禁場所で男らがしていたとみられるのが、金づちやフライパンで殴る、熱湯をかける、全身を殴る蹴るといった男性への暴行です。 男性はおよそ3か月に及んだ監禁で肋骨や腰の骨が折れ、全身にやけどを負うなど全治6か月の重傷。さらに栄養失調を起こしていたということです。 事件発覚のきっかけは、関係者による「男性が監禁されているかもしれない」との相談でした。 警視庁は2日後、大城容疑者が乗る車を都内で発見。タクシーと衝突事故を起こし、大城容疑者は逃走しました。この現場で、男性は保護されたということです。 ただ、保護される日の朝、男性は「自分の身は大丈夫だから」と家族にビデオ通話をしていたということです。捜査を免れるため、男らが隠蔽（いんぺい）工作をはかったとみられています。 男性との間に何があったのでしょうか。 実は、大城容疑者の建設会社と男性の勤める会社は取引相手。大城容疑者の会社が請け負った内装施工の仕上がりをめぐり、トラブルがあったといいます。 男性がカネを支払うことで監禁前にトラブルは解決していましたが、大城容疑者らはさらに“カネをとれないか”と考え、犯行に及んだとみられます。 監禁中、男らは男性に対し「もっとカネあんだろ」「どこにカネ隠してる」とカネについて問いただしていたといいます。 男性は特殊詐欺のかけ子のようなことをさせられたほか、知人から借金をし、さらに保険も解約。少なくとも200万円程度、大城容疑者らに支払っていたということです。 調べに対し大城容疑者は「弁護士が来てから話します」と話し、他の6人は黙秘や容疑を否認しているということです。