妻夫木聡、福岡から北海道へ 移動距離2000キロ超『宝島』超弾丸キャラバン

 映画『宝島』(9月19日公開)の主演を務め、宣伝アンバサダーとして全国キャラバンを展開している俳優・妻夫木聡が、12日は福岡、13日は北海道を訪れ、2日間で日本を縦断する移動距離2000キロ超の“超弾丸キャラバン”を敢行した。 【画像】『ウォーターボーイズ』公開当時の支配人と感動の再会  福岡では「T・ジョイ博多」で大友啓史監督、そして急きょ駆け付けたキャストの尚玄とともに舞台あいさつを実施。妻夫木は「生まれ故郷の福岡、帰ってきました!」と満面の笑みであいさつし、昼にうどんを食べたエピソードも披露。地元の観客からは「お帰り!」のコールが飛び交った。  観客から「沖縄で起きていたことを知っていたか」という質問には、「僕も戦果アギヤーという方々がいたのは知りませんでした。本作では一から沖縄と向き合うことから始めました。映画を通じて知ることも多かったし、“人生のバトンをつなげていく、命はつながっていく”という大切なメッセージをもらえました」と答えた。  また、コザ暴動のシーンについて「ビンテージカーを壊すのに躊躇(ちゅうちょ)しなかったか」と問われると、大友監督は「この映画では覚悟を問われることが多かった。ただ大事なのは歴史上の事実を伝えること。実際に80台以上が焼かれた。映画で沖縄の歴史をしっかり伝えたい、その想いを一つ一つに込めないと嘘になる。だからこそ腹を括りました」と真剣に語った。  「この映画で先人への感謝を感じた」という観客の感想には、妻夫木が「素晴らしいコメントをありがとうございます。そのままぜひ口コミに」と笑顔で応じた。  北海道では札幌シネマフロンティアで午後1時30分から舞台あいさつに登壇。2000キロを超える移動を感じさせない笑顔で「実は今朝まで福岡にいまして、気がついたら札幌にいます」とユーモアを交え、会場を和ませた。  観客からは「戦争の時代に生きていた人々の怒りや苦しみを感じた」「戦後も沖縄ではまだ戦いが続いていたと考えさせられた」などの感想が寄せられ、妻夫木と大友監督は「生の声を聞けてうれしい」と感謝を伝えた。  「一番過酷だった撮影は?」という質問に妻夫木は、「僕はいま44歳ですが、劇中では18歳から20年間を演じました。50メートルの坂道を駆け上がって100メートルダッシュするシーンがあって…。カットがかかった途端に『もう1回』と言われたときは、さすがにきつかったです」と、笑い交じりに振り返った。  その後、札幌市内の北海高等学校を特別訪問し、映画を鑑賞した約150人の高校生と交流会を実施。沖縄の歴史を初めて知ったという生徒の率直な感想を受け、妻夫木は「沖縄での出来事を体験して、自分は沖縄のことを見て見ぬふりをしてきたのではないかと考えさせられました。沖縄に住む人にとっては、戦争はある意味まだ終わっていないのではないか。そういう事実を知っていかなければいけないと思った。今があるのは当たり前じゃない。この先、未来に何を残せるかを考え続けたい」と真剣に語った。  「印象的なシーンは?」と問われると、窪田正孝演じるレイとのぶつかり合う場面を挙げ、「互いの正義がぶつかる中で、平和を願う気持ちは同じ。考えることを止めたくない」と力を込めた。  「沖縄のどんなところが『宝』だと思うか」という問いには、「この映画を通じて死生観が変わりました。“永眠”という言葉があるけれど、死は終わりではなく、ただ眠っているだけで、心の中ではずっと生き続けている。先人たちの想いがつながって今の僕たちがいる。命は絶えず燃えていて、『命どぅ宝』(命こそ宝)という言葉があるけど、宝とはそうやってつながれていく命なんじゃないかと思う」と話した。  最後に妻夫木は「この映画がなかったら、僕たちはこの瞬間出会っていなかった。人生って面白い。目の前の小さな幸せを見逃さずに、しっかりつかんでほしい。今を精一杯楽しんで生きてほしいという想いを込めてこの映画を作りました。そのパワーを受け取ってもらえたら幸せです」とメッセージを送った。  大友監督は「僕は盛岡で育ちましたが、学生時代に怪我で野球ができなくなったことをきっかけに映画と出会った。映画はその場にいながら世界中の人の人生を体験できる。映画館に行くことは、自分の知らない世界に触れること。『宝島』を通して、知らないことから逃げずに知ってほしい。それこそが一番のエンターテインメントだと思っています。沖縄と北海道は地理的には遠いけれど、人間の心は同じ。そういうことをこの映画で感じてほしい」と語った。  交流会の最後には、妻夫木がサプライズで名刺を手渡しながら一人一人と握手。温かい笑顔で別れを惜しむ姿に、生徒たちから大きな拍手が送られた。

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