投資詐欺やクレジットカードの詐取事件で起訴された男性被告（４２）の公判を巡り、１審・函館地裁が判決文に宣告日の１年前の日付を記載していたことが分かった。 そのまま確定すれば刑期の計算などで混乱が生じかねないミスだったが、２審・札幌高裁が誤りに気づき、１０日の控訴審判決の中で日付を訂正した。 高裁判決によると、１審判決の言い渡しは今年（令和７年）３月１０日に行われたにもかかわらず、判決文には「令和６年３月１０日」と書かれていた。明らかな誤記とみられたものの、高裁は慎重を期して公判の記録を精査。検察側が「令和６年３月１０日」より後の昨年３月１９日以降に複数の追起訴をしていたことを“証拠”に挙げ、「令和７年３月１０日に判決宣告があったことが明らかである」と結論づけた。 日付のミスについて、高裁の青沼潔裁判長は「原判決（１審判決）を破棄すべき違法とまでは言えない」とも述べた。ただ、検察側の求刑を１年上回る懲役５年とした点は「刑事責任を過度に重く見た不合理なものだ」と問題視。「量刑不当」を理由に１審判決を破棄し、求刑と同じ懲役４年に改めた。
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