九州大学陸上界で躍進著しい鹿児島市の志学館大が、全日本大学駅伝対校選手権（１１月２日・熱田神宮—伊勢神宮、８区間１０６・８キロ）の出場権を初めてつかんだ。 ６月２１日に福岡市であった選考会で１万メートルのレースを行い、各校上位８人の合計タイムで競った。本戦に過去２６回出場の第一工大などと争う中、最終３組で主力が奮闘した。 ５０００メートルで１３分台の好記録を持つ主将の中村晃斗（３年）が６０００メートル付近で集団から抜け出し、組トップとなる３０分３５秒４６でゴール。チームメートの３人も３、４、７着に入ってライバル校を圧倒した。 中村は出水中央高（鹿児島）の出身で、中距離が得意。有力選手が箱根駅伝を目指して関東の強豪校に進学する中、「自分は徐々に距離を伸ばしていきたい」と、地元で飛躍する道を選んだ。その後、鹿児島県内の実力者の入部が続き、昨年１２月に九州学生駅伝対校選手権で初優勝を果たした。 全体練習は週２日だけだが、各自が自主練習に取り組み、「九州にいても戦えるというのが部員の共通認識」と中村。夏場の走り込みで底上げを図り、全国の舞台で新風を吹かせたい。（渡辺直樹）
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