全国高校野球地方大会は１２日、沖縄大会は準決勝が行われ、ともに今春の選抜に出場した沖縄尚学とエナジックスポーツが決勝進出を決めた。 ２大会連続の夏の甲子園出場を目指す有田工（佐賀）が８強入り。昨夏代表の大阪桐蔭（大阪）はコールド勝ちで初戦を飾った。 大阪桐蔭２６—０港（５回コールド） 打力向上を課題とする大阪桐蔭ナインは、夏の初戦を迎えてもさらなる成長を求めて貪欲だ。そんな打線の先頭に立ったのは、西谷監督が「状況判断ができて、（打線を）引っ張ってもらいたいバッター」と期待する１番宮本だった。 １点リードで迎えた二回に右越え３ランを放ち、打者一巡の猛攻を呼び込んだ。この回２度目の打席前にはベンチから「ホームランはいらんぞ」という声が飛んだ。宮本も「欲を出せば良くない形になってしまう」と大振りを戒め、速球を引っ張らずに左翼線への２点二塁打とした。 昨秋と今春の近畿大会は、ともに１回戦で敗れた。課題は得点力不足。低反発バットへ対応するため、チームは低く鋭い打球を意識して練習に取り組んだ。宮本は３ランを「その延長線上」と話した。 試合中、宮本ら選手は打席ごとに声をかけ合い、自分たちで打撃を修正していた。春夏計９度の甲子園優勝を誇る強豪は、五回コールド、無安打の零封リレーといった派手な結果に左右されることなく着実に歩みを進める。（大舘司）
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