「マンホールの蓋」吹き飛ぶことも……大雨の注意点 車が故障する“危険な水深”は? 「水のう」の作り方【#みんなのギモン】

10日夜、関東地方は大雨に見舞われました。冠水した地域では何が起こっていたのでしょうか。徒歩の時、車を運転している時、電動アシスト自転車に乗っている時、家にいる時といった場面ごとに、どう行動して身を守ればよいのかを考えます。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「目の前が冠水…どう身を守る?」をテーマに解説します。 ■マンホールの蓋が吹き飛ぶ瞬間 忽滑谷こころアナウンサー 「10日夜、関東地方で大雨となり、至るところで道路が冠水する被害がありました。東京・目黒区では、住宅街に凄まじい勢いで水が流れ込んでいました」 「神奈川・横浜市の映像があります。交差点でマンホールから水が噴き出しているのがわかりますが、マンホールの蓋とアスファルトが吹き飛ばされました」 ■「エアーハンマー現象」全国で発生 忽滑谷アナウンサー 「こうした現象は『エアーハンマー現象』といい、これまでも全国で度々起きています。下水道管に大量の雨水が流れ込み、空気圧が高まることから、こういったことが起きるといいます」 「10日夜のような大雨の時には、マンホールの近くには近づかないようにしてください。とても危険です。特に水がすでに噴き出しているのを見かけたら、絶対に近づかないようにしてください」 鈴江奈々アナウンサー 「短時間で大量の雨がどっと降って、それが一気に流れ込むと、こういった現象が起きるということですね。マンホールは要注意ということを頭に置いておきたいです」 ■歩行時は…傘や棒で足元の確認を 忽滑谷アナウンサー 「11日も、西日本を中心に大気の状態が不安定となっています。またこの時期、夏は天気が急変しやすいため注意が必要です。10日夜、冠水した地域の皆さんが実際に直面した出来事をもとに、どう行動すればよいのかをお伝えしていきます」 「徒歩の時、車の時、そして電動アシスト自転車の時、家にいる時、それぞれお伝えしていきます。まず徒歩の時ですが、冠水している場所は足元がどうなっているのかよく見えないので、近づかないのが基本です」 「ただ、やむを得ず歩かないといけないという時もあるかもしれません。東京都の防災ホームページでは、傘や棒などで足元を確認しながら、慎重に進むことが推奨されています」 森圭介アナウンサー 「10日は暗い時間になってから冠水した地域もあったでしょうから、本当に気をつけないといけないですし、必要がなければ外に出ないというのがまず基本ですよね」 ■アンダーパス付近での立ち往生も 忽滑谷アナウンサー 「続いて車の時について。群馬・桐生市では10日、川のようになっている道路を、車がしぶきを上げながら走っていました。東京・代々木や群馬・館林市では、アンダーパス付近での立ち往生も相次ぎました」 「山崎さんも車を運転されますが、水の深さ、高さがどのくらいまで来たら、車の運転をしてはいけないなと感じますか? 」 山崎誠アナウンサー 「私はホイールにかかるぐらい10センチから15センチぐらいたまっていたら、他の道をなるべく進むようにはしますね」 ■車の電気系統が故障する水の深さ 忽滑谷アナウンサー 「正しいです。国土交通省によると、水の深さが車の床の面を超えると危険です。電気装置の故障やエンジンルームの損傷につながる恐れがあるということです」 「また大丈夫だろうと思って車を出発させて走らせると、途中で立ち往生して車が水没してしまう危険もあります」 忽滑谷アナウンサー 「JAFの実験の映像があります。水深90センチを超えると電気系統が故障し、窓がまず開きません。そしてドアもかなり力を入れないと開けられない状態になってしまっています。特に大雨の時は、大丈夫だろうという油断は絶対にしないでください」 ■電動アシスト自転車、バッテリーは? 忽滑谷アナウンサー 「続いて電動アシスト自転車です。 鈴江さんも使っていますか?」 鈴江アナウンサー 「子どもを乗せてよく乗ります」 忽滑谷アナウンサー 「日々使っている方も多いと思います。とても便利なんですが、電気部品であるバッテリーやモーターが付いているので、大雨の時、『濡れてしまって大丈夫かな』と心配になる方もいるかもしれません」 「ヤマハ発動機に聞きました。特に大事なのはバッテリーですが、多少濡れても大丈夫という生活防水の機能がついているので、軽い水濡れ程度なら耐えられるということです」 森アナウンサー 「私は玄関の外に置いているんですけど、外に置いていたら水かかっちゃいますよね」 忽滑谷アナウンサー 「特に大雨の時などは注意していただきたいです。バッテリーに大量の雨がかかる、さらに水につかるということはNG。故障する可能性があるということです」 「乗っている最中に土砂降りになった、万が一冠水した道を進まなければならないといった場合は、バッテリーを外してなるべく濡れないように持って、自転車を手で押して進むということが大切になってくるということでした」 「森さんのように、普段家の外に置いているという方もいるかもしれませんが、使わない時にはバッテリーを一旦外すということが推奨されています。大雨以外にも、暑さや寒さにも弱いということなんです」 鈴江アナウンサー 「バッテリーがついている方がすぐ乗れて(便利ですが)…」 森アナウンサー 「ちょっと面倒だなと思いますけど、盗難防止にもつながりますしね」 忽滑谷アナウンサー 「新しくバッテリーを買い換えるとなると、約4万円するということです。ちょっと一手間かもしれないですが、普段から外して保管するのがいいかもしれません」 ■土のうの代わりになる「水のう」 忽滑谷アナウンサー 「そして、家にいる時について。10日、埼玉・深谷市で取材中、店の中に水が入ってくる場面がありました。土のうが家になく、『そんなの用意してないから』という困惑の声が上がりました」 「その後、応急的に袋に水を入れたものを土のうの代わりに使っていました。土のうの代わりに使うことができる『水のう』ですが、東京消防庁のホームページに作り方が載っています」 「40リットル程度のゴミ袋を二重にして、半分くらい水を入れたものを段ボールの中に入れます」 ■連結させ、大きな窓や扉の前に設置も 忽滑谷アナウンサー 「実際に作ってみました」 森アナウンサー 「水がたっぷり入っています。結構重いですね。腰に気をつけた方がいいかもしれません」 忽滑谷アナウンサー 「女性の方などは重いかもしれません。こういった段ボールを2つまたは3つ用意して連結させて使うと、大きな窓や扉の前にも置けます。さまざまな対策が必要です」 「この時期はいつどんな時に大雨に遭遇するか、天気も変わりやすく分かりません。今のうちに場面ごとにシミュレーションをしておくことが大切です。 (2025年7月11日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より) 【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、 日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)

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