上司への謝罪を「スタンプ」で済ませるのはアリ?…「ビジネスでスタンプを使うこと」に対する年代別の反応の違い

誰もが当たり前のように使うSNS。だからこそ、自分でも気が付かないうちに、SNSで周囲の人を困らせたり怒らせたりしていることも。 「褒めたつもりが、相手の気分を害してしまった…」「笑顔スタンプを送ったのに、嫌みと受け取られた…」「自分の投稿に、なぜか反応をもらえない…」「友達申請をしたら、関係が悪化した…」「良かれと思った投稿で、なぜか炎上してしまった…」 こうしたことにはすべて理由があります。そのためにもSNSという「問題」の公式を知り、きちんと使いこなすことが不可欠です。テレビ、ネットでの解説で大人気の著者が、確実に仕事でもプライベートでも役立つSNSの使い方をお伝えします。 『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』連載第37回 『実は日本発祥だった!?…文章だけのコミュニケーションを好印象にする「スタンプ」・「顔文字」・「絵文字」が誕生した理由』より続く。 上司にスタンプを送るのはあり? 円滑なコミュニケーションには、顔文字、絵文字、スタンプが有効なことはわかりました。では、ビジネスでLINEを使う時、上司や先輩にスタンプを送っても問題ないのでしょうか。 ビジネス版LINE「LINE WORKS」を提供するワークスモバイルジャパン(現LINE WORKS)の30〜50代のビジネスパーソンを対象とした、「新入社員から上司への社内チャットにおけるスタンプ利用に関する意識調査」(2020年8月)を見てみましょう。 新入社員から上司への「スタンプ」の使用に関して意見を聞いたところ、「積極的に使ってよい」が23.1%、「使ってよい」が32.1%、「どちらでもない」が26.1%、「使ってよいと思わない」が13.1%、「全く使ってよいと思わない」が5.6%となりました。「使ってよい」派が計55.2%、「使ってよいと思わない」派が計18.7%となりました。 年代別に見ると、30代は59.9%、40代は61.4%が「使ってよい」派でした。一方、50代は「使ってよい」派の割合が下がり、「使ってよいと思わない」派の割合が高くなっていました。LINEやスタンプ等は比較的新しいツールです。若ければ若いほどこのようなコミュニケーションに寛容であり、年配になればなるほど不寛容になる傾向にあります。 LINEで謝罪をするのはあり? 続いて、ビジネスで発生するさまざまなコミュニケーションシーン別に、新入社員のスタンプ利用に関する調査をしました。 上司が新入社員に対し業務指示を行った後、新入社員から「了解しました!」スタンプが送られてきた場合にどう感じるか聞いたところ、「良いと思う」派は46.3%、「悪いと思う」派は28.9%となりました。 上司が新入社員の相談に乗った後、新入社員から「ありがとうございました!」スタンプが送られてきた場合、「良いと思う」派は50.2%、「悪いと思う」派は27.1%でした。 新入社員のミスを指摘した際に、新入社員から「すみませんでした」のスタンプが送られてきた場合、「悪いと思う」派が48.7%、「良いと思う」派が33.5%と、割合が逆転していました。 LINEやスタンプは、非常にカジュアルなコミュニケーションツールです。年配になるほど、LINEでビジネスのやり取りを行ったり、スタンプを送ったりするのは、失礼という感覚の人が増える傾向にあります。 ただしこれはあくまで傾向であり、上の年代でも気にしない人もいれば、若い人でも気にする人もいます。業界や所属企業の文化なども影響しているでしょう。 目下の人、若い人から送る場合は、相手が気にする可能性を考えて、対面もしくはビジネスの公式ツールであるメール等でやり取りするほうが無難です。上司や先輩からLINEを使ってきた場合は合わせてLINEを使い、相手が頻繁にスタンプを使うのであれば、様子を見てひかえめなスタンプから始めるといいかもしれません。 また、全体にポジティブなやり取りでは許容されることが多い一方、謝罪などネガティブなやり取りでは許容されない割合が高くなります。スタンプ等の謝罪では、相手に反省の気持ちが伝わりづらく、腹を立てられてしまうリスクもあります。 「欠席」「遅刻」などの連絡、「謝罪」などのコミュニケーションは、スムーズなやり取りと誠意を伝えるため、通話またはメール等のビジネス公式ツールを使うといいでしょう。 『「これさえ送れば問題ない」スタンプは存在しない…ポジティブなスタンプが意図と「正反対」の感情を伝えてしまう危険性』へ続く。 【つづきを読む】「これさえ送れば問題ない」スタンプは存在しない…ポジティブなスタンプが意図と「正反対」の感情を伝えてしまう危険性

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