【マイルCS】王道ローテ歩む、あの6歳馬が軸にうってつけ 京都の馬場傾向と鞍上も追い風に

◆第41回マイルCS・G1(11月17日、京都競馬場・芝1600メートル)  過去10年のマイルCSで3着内に入った馬が同年に使ったレースを調べると数の上位は安田記念、毎日王冠、読売マイラーズC、富士S、中山記念、天皇賞・秋の順となった。春はマイラーズCか中山記念を使って安田記念に出走し、秋は毎日王冠か富士Sから本番というのが一流マイラーの王道ローテなのだと分かる。  近5年、ステップとして結果を残しているのは富士Sの2勝、3着1回と、毎日王冠の2着2回、3着1回。それぞれの内訳を2014年以降の京都競馬場開催時に限定して深掘りすると、富士S組は【3—3—0—31】となり、富士Sで4コーナーで10番手より後ろだった馬の3着内はない。また、不良馬場だった2017年のペルシアンナイトを除けば、すべて1着からの着差は0秒5差以内だった。  同様に毎日王冠組【2—0—3—16】を調べると、本番で3着内に入ったのは1着から0秒5差以内の着差だった馬で、昨年のジャスティンカフェ以外は4コーナーで10番手以内に付けていた。  ソウルラッシュが軸にうってつけだ。今年は読売マイラーズC1着、安田記念3着、富士S2着(4コーナー8番手から0秒1差)と、王道そのものを歩み、本番に駒を進めてきた。既に6歳だが、瞬発力に進化もうかがえる。近2戦の上がり3ハロンは33秒1、33秒3で自己最速と2位タイをマークしている。  とはいえ、切れ味勝負では分が悪いが、今年の京都競馬場の馬場傾向は追い風になりそうだ。外回りマイル戦で、上がり3ハロン34秒5以下だった回数を調べてみると、今年は26レースで9回。昨年は15レースで10回だったことを考えると、超高速馬場ではなくやや重めの馬場のようだ。もちろん、土曜、日曜とも降雨がありそうな予報もプラスだ。  1週前追い切りはラスト1ハロン10秒8で池江泰寿調教師は「気絶しそうになりました」と状態に関しては万全を示唆した。そして心強いのが、鞍上の団野大成騎手。改装後の2023年以降の京都競馬場外回りマイルで、1〜5番人気に支持された馬に騎乗した場合は【1—2—2—0】。騎乗機会5度以上のジョッキーでは唯一、3着内率100%の成績を残している。(編集委員・小松 雄大)

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