「なんでこんなにお金取られるんですか…」国民ブチギレ!?「103万の壁」「106万円の壁」どうなる? カーライフでも「世界イチ高い」自動車諸税が問題に! 搾り取られる日本人の「お金」とは

国民から取り過ぎじゃない? 今話題の「お金の問題」とは  ここ最近、ニュースなどでは「103万円の壁」や「106万円の壁」という話題が飛び交っています。     また自動車ユーザーからもお金(税)にまつわる不満の声が出ている他、各関連団体から政府に対して様々な要望が出ているようです。    複雑な日本のお金問題には解決策があるのでしょうか。 国民ブチギレ! 「なんでこんなにお金取られるんですか…」  最近、「年収の壁」と言われる通称「103万円の壁」や「106万円」に大きな注目が集まっています。 【画像】「えぇぇぇぇ!」これが「ガソリン税の実態」です!画像で見る(30枚)  まず「103万円の壁」というのは、基礎控除と給与所得控除を合わせた年収が103万円を超えてくると所得税が発生するというものです。  これが関わってくるのはパートやアルバイトで働いている人となり、親の扶養に入っている人であれば親の所得税に影響があります。  なお配偶者の扶養に入っている場合には150万円が目安となっています。  もうひとつの「106万円の壁」というのは、従業員51人以上の企業で、月に賃金が8万8000円(年収106万円)を超え、労働時間が週20時間以上などになる人に健康保険や厚生年金の支払い義務が生じるものです。  対して厚生労働省は、前述の要件を緩和する方針を打ち出しており、主には「従業員数」「賃金8万8000円」という条件を撤廃する検討をしています。  賃金条件が緩和もしくは撤廃されると前述の「106万円の壁」が無くなることになり、国民の負担が増えることが懸念されているのです。  このように、今後国民のお金に関わる負担が増えるのではないかと言われており、ユーザーからは「なんでこんなにお金取られるんですか…」、「給料から引かれる税金高すぎ。」、「いまでも無駄なことに国民のお金(税金)使っているのに…」などの声など、お金に関して国民から多くの関心が寄せられています。  そうしたなかで今後の税制改正については、手取りを増やす政策の目玉とされる「年収103万円の壁」やガソリン減税などに関する具体的な議論が自民・公明両党と国民民主党の間で進められていくとしています。  一方、自動車ユーザーの間で以前から気になる「お金」の話題といえば、日本における過重で不合理な自動車税制です。  JAFが実施した「自動車税制に関するアンケート」調査において、回答者の95%が自動車に係る税金を負担に感じているということがわかっています。  これまでも自動車に関する税では様々な問題点が挙げられてきました。  現在、自動車には取得(購入)・保有・使用(走行)の各段階で様々な税が課せられています。  具体的に取得段階では「消費税」のほか「環境性能割」が課せられています。  さらに保有段階においては「自動車税(軽自動車は軽自動車税)」と「自動車重量税」が課税されているのです。  車体課税の負担(消費税を除く)は欧米諸国に比べ約1.9〜29倍と極めて過重なものとなっています。  なお欧米では、自家用乗用車に自動車重量税と同種の税金を課している国はありません。  また、このうち自動車重量税やガソリン税等には「当分の間」の措置として、本来の税率 (本則税率)に上乗せされた税率が課されるなど、税制の基本原則となる「二重課税の禁止」ではないかとも言われています。  そうしたなかで各自動車関連団体は、政府に対して様々な要望を出しています。 10万名を超える自動車ユーザーが「負担と訴える」クルマの税金とは  例えばJAFでは次のような要望を2024年10月に発表しています。 「2024年度税制改正大綱には、次のエコカー減税の期限到来時(2026年4月30日)までに具体的な制度の検討を進めると記載されています。  これにより、最も早ければ、2026年度に大きく税制度が変わる可能性もあります。  JAFはこの機会に、改めて自動車ユーザーが納得できる自動車税制の実現を強く要望するとともに、自動車関連団体等との連携をさらに強化し、要望活動を実施していきます。  JAFが今年実施した自動車税制に関するアンケート調査では、10万名を超える自動車ユーザーからの回答を得ました。  その結果、98.9%の回答者が自動車に課せられている税金を大きな負担に感じています。  したがって、財源確保を前提とした新しい税制度の導入や増税によるこれ以上の負担増は到底、受け入れることはできません」(一部中略) JAFによるアンケート結果  なおJAFの要望事項としては以下の通りです。 ーーー (1)不合理で過重な自動車税制の簡素化と、自動車ユーザーの負担軽減の実現  1.環境性能割の廃止 自動車取得の初年度にのみ課税される「環境性能割」は自動車取得税の単なる付け替えのようなものであり、廃止すべき。  2.自動車重量税の廃止  道路特定財源の一般財源化により、課税根拠を喪失している自動車重量税は廃止すべき。  3.「当分の間税率」の廃止  自動車重量税と同様に、ガソリン税等に上乗せされ続けている「当分の間税率」は論理的な説明もなく追加負担を求めているものであり、直ちに廃止すべき。  4.Tax on Taxの解消  ガソリン税に消費税が課税されるというTax on Taxはまったく不可解であり、ガソリン価格高騰による自動車ユーザーの負担増を考慮しても、早急に解消すべき。 (2)すでに過重な税負担を強いられている自動車ユーザーにさらなる負担を求めることはもはや限界に来ており断固反対  ・重課措置の廃止  自動車税等において、車の使用実態や環境負荷等を考慮することなく、一定期間経過した車に一律に課される重課措置は、合理性に乏しく公平性に欠け廃止すべき。 ーーー 自動車関係諸税を抜本的に見直す大きなチャンス! 重点項目はどこ?  また一般社団法人 日本自動車会議所も2024年10月に「令和7年度 税制改正等に関する要望書」にて次のように提言しています。 「日本の自動車産業は、全就業人口の約1割を占め、輸出総額や製造業の製造品出荷額においても、それぞれ約2割を占める幅広い分野に関係する『基幹産業』として、日本経済へ貢献し、国内での生産活動を維持・拡大しております。  自動車産業は100年に1度と言われる大変革期に直面しており、このような大変革期は、過重で複雑な自動車関係諸税を抜本的に見直す大きなチャンスでもあります。  しかしながら、現行の自動車税制の税体系や課税根拠は必ずしもこの環境変化に適応できているとは言えません。  また、『令和6年度税制改正大綱』では、自動車関係諸税について、『受益と負担の関係も含め、公平・中立・簡素な課税のあり方について、中長期的な視点に立って検討を行う』としており、現在のエコカー減税の適用期限である2026年春に向けて、自動車関係諸税抜本見直しの議論が行われる見通しです。  私どもは、将来のモビリティがもたらす新たな経済的・社会的受益者の拡がりを踏まえ、負担軽減・簡素化を前提に、受益と負担の関係を再構築し、自動車ユーザーの納得が得られるよう、税体系を抜本的に見直すべきであると考えます」(一部中略) ※ ※ ※ 日本自動車会議所による「令和7年度 税制改正等に関する要望書」 なお 日本自動車会議所の重点要望項目は以下の通りです。 ーーー  1.取得時課税の消費税への一本化(二重課税解消・環境性能割の廃止)  自動車は、もはや生活必需品であり、特に地方では生活の足。取得時二重課税を解消し、購入時の負担を軽減することで、国内活性化を図るべき。既に新車の環境性能は極めて高いレベルにあり、簡素化の観点から、環境性能に関わる税は保有時に集約。  2.保有時課税は、「重量」で課税標準を統一し、「環境性能」に応じて増減する仕組みを導入  簡素化の観点から、排気量や重量で課税されている保有時の課税を一本化(=新自動車税・新軽自動車税)。その際の課税標準は公平・普遍的な指標である重量が基本となる。 ※軽自動車は、軽自動車としての定額課税に環境性能を加味する方向で検討。  保有ベースでのCO2を削減するため、保有時の課税に環境性能に応じて税額を増減する仕組みを導入することで、国民の行動変容を促し、カーボンニュートラルの目標実現に積極的に貢献する税制とすべき。  50年以上継続している重量税の当分の間税率は廃止し、負担軽減すべき。  3.モビリティの受益に応じた新たな課税・負担の枠組みの検討  モビリティ社会の進化により、道路・モビリティの受益者は今後拡大。電動車の普及拡大の観点からも、自動車所有者のみが税負担をする仕組みは限界。  自動車所有者に偏った税負担を見直し、より広いモビリティの受益者が公平に負担する課税のあり方を検討すべき。 ーーー  なおかねてから言われている「走行距離/出力課税等の論点」については、「特に地方では車が生活の足となっており、加えて全国にある輸送サービスや住民支援のために働く車も走行距離が必要な状況等へ十分に配慮すべきであり、またEVを含めたエコカーの一層の普及とあわせて公平な税負担の観点から、一定の結論を得るよう議論を進めるべき」とも提言しています。 各県知事や市長などが連盟で緊急声明!? 「自動車諸税の抜本的な見直しを求める」 その内容は?  さらに2024年11月には愛知県知事始め、連名・賛同道県市の長による「令和7年度税制改正において自動車諸税の抜本的な見直しを求める緊急声明」が出され、次のように語られています。 「自動車産業が引き続き日本の基幹産業として日本経済・社会を支えていくことは、将来にわたり、地方が安定した雇用や税収を確保するうえで重要であり、そのため税制が果たす役割は大きい。  我々は、平成23年以来、自動車諸税を抜本的に見直すことを求める緊急声明を取りまとめ、政府・与党に対し、その実現を要請してきた。  その結果、平成31年度税制改正において、自動車税が制度創設以来初めて恒久減税されたことを始め、グリーン化特例やエコカー減税について幾度も延長がなされるなど、ユーザー負担の軽減に繋がることとなった。  しかし、令和6年度与党税制改正大綱において、抜本的な見直しについては、次のエコカー減税の期限到来時までに検討を進めるとされていることから、今こそ、日本の自動車産業の存続に資する、また、あらゆるパワートレイン間で公平・普遍で簡素な、新たな時代に相応しい税体系・負担水準へと抜本的に見直すべき時である。  自動車諸税を抜本的に見直すことなく、単なる減収分の穴埋めとして、『出力課税』や『走行距離課税』などの更なる税負担を自動車ユーザーに求めることになれば、国内市場が益々縮小し、自動車産業の競争力が削がれ、結果として、より大きな減収に繋がる恐れがある」(一部中略) 愛知県知事始め、連名・賛同道県市の長による「令和7年度税制改正において自動車諸税の抜本的な見直しを求める緊急声明」  なお連名自治体には愛知県、岩手県、宮城県、神奈川県、静岡県知事、三重県知事、広島県、大分県、浜松市、名古屋市が名を連ねています。  そして具体的には以下の内容を、政府・与党に対し、下記のとおり要請しています。 ーーー  1.  国内市場活性化や自動車産業の競争力維持・強化の観点から、税負担の一段の軽減と簡素化など、新たな時代に相応しい税体系・負担水準のあり方を検討すること。  2.  自動車産業が今後も日本の基幹産業として日本経済・社会を支えていけるよう、税制のみならず、産業・雇用政策、エネルギー、カーボンニュートラルの政策も含めて総合的・戦略的に議論することにより、速やかに課題解決を進めること。 ーーー ※ ※ ※  前述のように国民の大多数にとっては「103万円の壁」や「106万円の壁」などに関心が寄せられていますが、自動車ユーザーからは前述のように各団体の要望と同様の不満の声も聞かれます。  今後、日本における自動車産業がどうなっていくのか。こちらの「お金問題」からも目が離せません。

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