参院選（２０日投開票）の投票率を上げようと、８日は群馬県内の各地で一日限定の期日前投票所が設置された。 前橋市は若者の投票率を上げようと、同市上佐鳥町の前橋工科大学に設置した。国政選で大学に期日前投票所が設置されるのは初めて。 １号館の多目的ホールで午前１０時に受け付けが始まると、学生や職員らが次々に訪れて投票していた。授業の合間に来た２年生（２０）は「いつも通う場所にあると気軽に投票できる」と話した。 また、市選挙管理委員会は政治に関心を持ってもらおうと、同大を含む期日前投票所４か所の投票立会人に、県内４大学の学生と大学院生計１０人を起用。この日、立会人を務めた同大４年の男性（２１）は「緊張感を持って臨んだ。若者が政治に関わる機会が増えるのは良いこと」と話した。同大では８日は１０６人が投票した。市選管は「今後も大学に投票所を設置できるよう検討したい」としている。 高崎市選管は、同市吉井町地区で移動期日前投票所を開設した。交通手段のない高齢者らの投票機会を確保するのが目的で、合併で投票所が統廃合された地区で行っている。１０日は倉渕町地区、１４日は榛名地区でも開設する。 ８日は廃校となった小学校分校の校庭に投票所となるミニバスが止められ、立会人が見守る中、市民は車内の投票箱に１人ずつ投票した。 今まで３キロ以上離れた投票所に行っていたという女性（７１）は「投票日当日は路線バスが運行しない。分校で投票できるなら歩いて来られる」と喜んだ。これまでは家族で市役所支所で期日前投票をしていたという男性（９２）はシニアカーに乗って来場。「自宅から１〜２分で来られる。選挙のたびにやってほしい」と要望していた。
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