【びわこボート 8日開幕 G2全国ボートレース甲子園】各地から選ばれた選手に送る「ふるさと応援団」

 ボートレースびわこのG2「第7回全国ボートレース甲子園」が、8日から13日まで行われる。北は北海道から南は沖縄まで、地元の期待を背負うレーサーが梅雨明けの湖面に集結。その中から、スポニチ記者8人が「ふるさと応援団」と題して、地元もしくは縁のある都道府県から選出された選手に声援を送った。 【水田公裕】福島代表・桐生順平 超速ターンで故郷にPR  私は生まれも育ちも東京の下町だが東北は若いころ、頻繁に訪れた。特に冬になると温泉と素晴らしいゲレンデがある山形蔵王には格安バスツアーで何度も行ったことを思い出す。北海道、東北は例外なく飯がうまく、海沿いを旅すれば最高の海産物を味わえる。行かなきゃ損のエリアだ。  北海道、東北にボートレース場は存在しないが“最強クラス”が一人いる。そう、埼玉支部の大エースとして君臨する福島県出身の桐生順平(38)だ。  かつて、戸田を走れば最強だった池上裕次さん(引退)も福島県出身だった。戸田エースの座が桐生に渡ってもう何年も経ったが、17年の住之江グランプリを含めてSG通算4V。G1は18回も優勝している。若手選手の多くが憧れる破壊力満点のターンは、見ているファンをしびれさせる。  ボートレース甲子園は今回で5回目の出場。  「福島はボートレースが盛んな地域ではないので自分が頑張って、結果を出すことで福島のPRになれば。ボートのことをもっと知ってもらえればうれしいですね」  “福島の星”は北日本のボートレースの認知度アップへ、本気モードでびわこに乗り込む。(東京本社) 【中尾彰宏】東京代表・浜野谷憲吾 51歳でもまだまだスター  東京出身の記者というだけでなく、個人的にも思い入れの強い東京支部の浜野谷憲吾(51)に期待したい。  私がボートレースに興味を持ったきっかけは「モンキーターン」を読んだこと。主人公の波多野憲二のモデルになった浜野谷を見ようと、戸田ボートへ行ったのが十数年前だった。浜野谷から買った舟券でいきなり万舟券が的中。一気にハマった。ボートレースに関われる仕事がしたいと受けたスポニチに縁あって入社。営業部を経てボート記者になり、2年と少しが経過した。  現場で触れる浜野谷は想像通りのスター。どんな時も紳士的に対応してくれる。人柄だけでなく、走りも素晴らしい。昨年2月のG1平和島関東地区選手権は現地で取材。優勝戦で5コースから、ここしかないという艇間を割ってV。鮮やかすぎるターンに鳥肌が立ったのを覚えている。50歳を超えても進化を続ける姿は、まさにマンガそのものだ。  昨年のフライング禍による出走回数不足で25年前期はA2級に降格したが、25年後期にすぐさまA1級に復帰。記念戦線の斡旋が続々と入っている。その前にまずは甲子園制覇。エースが初めて東京に優勝旗を持って帰る。(東京本社) 【金田拓朗】新潟代表・金子和之 でっかい金脈掘り当てろ!  公営競技ファンが私のふるさとである新潟県でイメージするのは何?JRAの新潟競馬?弥彦競輪?オールドファンには地方競馬の新潟競馬、三条競馬を思い浮かべる方もおられるだろうか。  現在はボートレースも人気で、新潟市のほぼど真ん中にワンフロアの一体型場外発売場ができて競輪とボートを楽しめる。この他にも新潟県内には3カ所の場外発売場でレース観戦、舟券購入できる。  そんな新潟県代表が金子和之(38)。2年連続6回目の出場で第5回以外はすべて出場している。しかも今年は初めてA1として出場。新勝率6.42は自己ベストなのだ。この大会は第1、2回は2連対もない“完封負け”だったが、第3回の最終日に待望の初勝利。第4回は初日から2、2、1着スタートで予選突破の可能性もあった。そして昨年の第6回は5日目の連勝を含む節間3勝。今回はまず大会初の予選突破を狙う。  昨年7月に世界遺産登録された「佐渡島の金山」がある佐渡島の出身。海上自衛隊勤務を経て埼玉支部の110期生としてデビューした。今年のびわこで大きな金脈を掘り当てたい。(名古屋オフィス) 【本間正則】静岡代表・深谷知博 狙え3年ぶりの大優勝旗  生まれも現在の住まいも福岡県の私だが、小学校入学から高校卒業までの12年間を過ごし、現在も実家がある“静岡愛”が捨てられない。静岡を出てからの方がその思いは強い。高校野球など、どうしても静岡県代表に肩入れしてしまう。  そして、静岡はボートレースも競輪もフカヤトモヒロが代表選手(競輪は愛知から移籍した深谷知広)。覚えやすい。というわけで、フレー、フレー、深谷知博(37)!2度目のボートレース甲子園制覇に期待する。  深谷は施行者推薦で出場した2022年の下関・第4回大会を制覇。静岡県勢初の栄冠に輝いた。第3回、第5回以降は静岡代表として出場。今回で5年連続とすっかり常連の強豪となった。現役SGウイナーが9人いる静岡支部(菊地孝平はふるさと岩手の常連)の中でも存在感は際立っている。  びわこはV実績こそないが、23年1月のプレミアムG1ボートレースバトルチャンピオントーナメントで決勝4着。昨年10月のG2秩父宮妃記念杯は不良航法で優勝戦進出を逃したが、準優勝戦2着と奮闘した。近況相性は悪くない。浜名湖がホームだから、湖国で輝かないはずがない!昨年は毒島誠が3年ぶり2度目のV。ならば今年は深谷が3年ぶりVだ。(西部総局) 【大中耕司】京都代表・丸野一樹 地元でまる〜く収めます  びわこで初めて開催されるボートレース甲子園。京都生まれの記者にとっては、もちろんびわこをホームプールとする京滋勢に期待したい。滋賀支部からは馬場貴也、遠藤エミ、丸野一樹(33)と3人参戦。6月のG1からつ72周年記念で完璧な内容で王道Vを決めて、今年早くも3Vの丸野に勢いを感じる。  丸野といえば、21年や昨年もそうだったが、一度調子に乗ってしまうと勢いが止まらない傾向にある。21年は1月尼崎68周年記念でG1Vを決めると、3月若松68周年記念、12月鳴門BBCトーナメントと年間3つのG1を制する活躍ぶり。そのかいあって初のグランプリの舞台も経験した。昨年は惜しくもグランプリには届かなかったが、9月三国G2モーターボート大賞を制すと、9月徳山G1・71周年記念、10月浜名湖G1・71周年記念と一気に特別競走Vを量産した。今年の勢いは特別競走“固め打ち”をやってのけるだけのものがある。  当競走で過去に開催地の地元レーサーが優勝したことがない。クセのある湖面を熟知する丸野にアドバンテージはあるのは明白。昨年の高校野球夏の甲子園では京都がV。ボートレースの甲子園でも京都出身で元高校球児の丸野がまる〜く収める。(大阪本社) 【石丸秀典】広島代表・山口剛 赤ヘル軍団“エースで4番”  野球はカープ、サッカーは前身の東洋工業時代からサンフレッチェ——。広島生まれで広島育ちの記者がさまざまな競技で郷土代表を応援するのは当然で、全国47都道府県のレーサーが覇を競うこの大会においても出身地のレーサーに肩入れしたくなる。というわけで、超一方的にエールを送るのは山口剛(42)だ。  ボートレース甲子園は3回目の出場。過去2回は、いずれも不完全燃焼に終わっている。施行者希望枠で初出場だったた2021年のまるがめが予選道中の不良航法による減点で準優出ボーダーに届かず、広島代表として臨んだ昨年の津は妨害失格で賞典除外となり、第一関門突破の道を断たれた。そして今年も広島の期待を背負って登場する。  山口といえば強風により優勝戦が中止となった4月の宮島71周年記念優勝戦出場インタビューで、地元ファンに「たくさんのご声援を僕にいただいて、みんなで戦いましょう」と後押しを求めたことが印象に残っている。  その思いは04年5月20日に初優勝したびわこが舞台の6日間でも同じだろう。広島の“エースで4番”が思い出深い湖面で剛腕を発揮して、深紅の大優勝旗を手に入れる。(大阪本社) 【竹村誠二】徳島代表・菅章哉 自慢のストレートで勝負!  記者は学生時代にサッカー(中学)と卓球(高校)を少しかじった程度。母校の野球部も1回戦負けが多く、甲子園と無縁の日々だった。それでも、テレビで見る春、夏の高校野球は「暑そうだな〜、元気だな〜」と感じながら同郷の高知県、そして四国のチーム、選手たちの活躍には胸が躍ったこと思い出す。  そんな郷土への熱い思いも抱けるのが「全国ボートレース甲子園」。47都道府県の代表選手らが集結し、深紅の大優勝旗を懸けて繰り広げる熱い大会もはや7回目だ。記者も四国の選手にエールを送りたくなる。  中でも大会初出場の菅章哉(37)に注目だ。4月の津73周年記念で悲願のG1初制覇。「今年は絶好調です。記念でもいいエンジンを引ければ、一発獲れることは証明できました。野球は小学校だけやっていて、あとは遊びですね。今は息子が小学校6年生で野球をやっています。自分も試合を観に行ったりしますよ。息子より先に甲子園に出られることはうれしい。甲子園の舞台でボクの真っすぐ(直球)がどこまで通用するかですね」と闘志を燃やしている。  自慢の剛速球で強豪レーサーをなぎ倒してもらおう。(西部総局) 【鳥飼祥平】大分代表・渡辺浩司 エンジン噴かせて栄冠狙う  もし渡辺浩司(41)を野球選手で例えるなら、どんなタイプだろうか。イメージは広角に打ち分けるスプレーヒッター。ホークスなら中村晃だ。淡水も海水もOK。若手の頃に苦手としていた荒れ水面も今ではスイスイと乗りこなす。人当たりも良くて記者の質問に嫌な顔一つせず、丁寧な受け答え。層の厚い福岡支部で副支部長を務める人望が厚い。  デビュー6年目でA1級に上がったように出世は早かった。ただ、本格化を迎えたのは30歳を過ぎてからで、年間20回の優勝戦進出で8Vという驚異的な成績を残したのが9年前の2016年。当時はどこを走っても超抜級に噴いていた。昨年は16回の優勝戦進出、今年も6強入りは7回。絶頂時ほどではないが、近況はエンジン出しに自信を深めている。  「凄いターンができるわけではないので、そこ(エンジン出し)はこだわっています。一時は伸び型も試しながら、マイナーチェンジをしつつ今の形になっていますね。甲子園の目標ですか?本塁打は難しいかもしれないけど、三塁打は打ちたいですね(笑い)」  直近2年は弟の渡辺崇、佐藤謙史朗と若手にチャンスを与えていた大分代表。今年は大本命が真夏の湖国を盛り上げる。(西部総局)

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