静岡県伊東市の市長が、学歴詐称疑惑を追及されています。2日、「大学は、卒業ではなく除籍」だと説明し、公職選挙法上は問題ないと強調しました。 　　　　◇ 伊東市　田久保真紀市長（55） 「卒業は確認できませんでした。除籍だと判明しました。それで何かみなさんの票を取りたいとか、そういった意識が全くございませんでした」 今年5月に現職を破った伊東市で初の女性市長です。 伊東市　田久保真紀市長（今年5月） 「市民の期待に応えられるように、裏切らないように誠心誠意努めていきたい」 しかし先月上旬、複数の市議に匿名の投書が送られました。 「東洋大学卒ってなんだ！　彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している」 広報誌に記載されていたような「東洋大学法学部卒業」はウソだと疑惑が浮上。田久保市長は、議長らに卒業証書を確認してもらったといいますが… 伊東市議会　中島弘道議長（先週） 「らしきものとしか言いようがない」 伊東市議会　青木敬博副議長（先週） 「“卒業証書”をパッと開いてすぐ閉じてしまった。手に取らせてもらえない状況」 伊東市　田久保真紀市長（先週） 「一度会見を開いて、と考えてます。卒業アルバムとか、証書とか手元にあるものについては見せていこうと」 そして2日、会見は謝罪で始まりました。 伊東市　田久保真紀市長 「私の経歴にまつわることで、市民のみなさまに心配と迷惑を大変おかけした。深くおわびを申し上げたい。誠に申し訳ございません」 「6月28日土曜日に、卒業証明書を取りに大学の教務課窓口に私自身が出向きました。土曜日の時点で窓口で卒業証明書は出ません。つまり卒業はしていません。そして『除籍』であることは確認が取れています」 「卒業」ではなく「除籍」。 ——卒業したと勘違いしていた？ 伊東市　田久保真紀市長 「それは全く否定できない」 ——何を根拠に卒業したと 伊東市　田久保真紀市長 「お恥ずかしいが、卒業式には出ておりません。当時、通学もしっかりしていた真面目な学生でもございません」 東洋大学の現役の学生は… 東洋大生 「卒業論文を提出して自分が学位を修めましたと、証明として大学を卒業する。そこまでして卒業」 ——卒業証書をもらっていなかった可能性 東洋大生 「普通気づきますよね。卒業証書をもらってないとなったら」 会見で見せるとしていた卒業証書は… 伊東市　田久保真紀市長 「きょうはきちんと『除籍である』という事実を持ってまいりました」 田久保市長は、進退については明言を避けました。 市民 「学歴で投票したわけじゃない。そこだけは自信を持って」 伊東市　田久保真紀市長 「個人的には逃げたい気持ちでいっぱいですけど、頑張ります」 田久保市長は、大学を卒業したという経歴は選挙中も自ら公表していないため、公職選挙法上は問題ないと主張しています。 一方の市議会は会見を受けて「“学歴詐称”がはっきりした」とし、百条委員会を設置して追及する考えです。