26日、神奈川県横浜市で起きた高級外車による暴走事故で、逮捕された男からは基準値を超えるアルコールが検出されました。 横浜市で、事故が起きる前の防犯カメラの映像。歩く人々が足を止めたり、振り返ったり。視線の先には、1台の白い車。後ろにいた青い車から運転手が降りてきて、白い車へ駆け寄ると、すぐに走り出しました。 後ろを振り返り、車が進んだ方向をしばらく見つめる歩行者の姿も。その先で、事故は起きました。後ろのガラスが割れ、車内が丸見えになった軽自動車。左後方のタイヤは壊れ、エアバッグが作動しています。ぶつかったのでしょうか、歩道のポールは折れています。 この軽自動車にぶつかったとみられるのが、先ほどの白い車です。フロントガラスには、大きなひび。事故で落ちてしまったのか、エンブレムはありませんでした。 並木雲楓フィールドキャスター 「こちら道路見てみますと、ガラスの破片のようなものが散らばっています。そして現場付近の街路樹を見てみますと、根元からなぎ倒された状態になっています」 事故の大きさを物語る被害の爪痕。 26日、午前11時前。 110番通報 「複数台の事故がありケガ人が複数いる」 横浜市の交差点で、暴走した高級外車が車に次々と衝突し、歩行者など3人がケガをする事故がありました。 通報した人は—— 通報者 「クラクションが鳴りっぱなしになってしまったので、これは普通じゃないと思って。すごい聞いたことないような（音）、ガシャーンっていう、ドシャーンガシャーンですね。変な方向で車が向いていたのでどういった事故なのかなというのはちょっと疑問に思いながら、これは車の事故なんだと思ってすぐに警察に電話した」 事故からおよそ3時間半後。現場には、警察官に話しかけられ、首を振る男の姿が。 記者 「逮捕された男が警察から事情を聞かれています」 過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されたのは、渡辺大樹容疑者（26）。警察によると、呼気からは基準値を超えるアルコールが検出されたといいます。渡辺容疑者は調べに対し—— 渡辺容疑者 「私は悪くありません」 などと、容疑を否認しているということです。 渡辺容疑者と仕事でつながりがあるという男性は、渡辺容疑者が酒を飲んで運転したところを見たことはないといいます。 渡辺容疑者と“仕事でつながり”ある人 「普段からお酒は飲むけど、お酒を飲んだときは絶対運転しない」 渡辺容疑者は、「大人な飲み方をするタイプ」だといいます。 渡辺容疑者と“仕事でつながり”ある人 「優しい人でしっかりしている人だからびっくりした。人生を無駄にした。もったいない」 現場周辺を見てみると—— 並木雲楓フィールドキャスター 「現場のあった交差点は交通量が多く歩行者も多い印象です」 現場のすぐそばには小学校や保育園もあり、子どもも多く歩く道だといいます。 近隣住民は—— 近隣住民 「（Q．この道は使われますか？）この近くの学校でスポーツをしているので、よく私も一緒に来るときもあるんですけど、子どもだけで行くときもあるので心配です」 近隣住民 「この前も事故があったから気をつけたい」 「（学校の）登校の時間だったら怖いなと思いました。小学生の登校の時間はそれていたので少しよかった」 車が暴走をはじめたのは、事故現場から200メートルほど離れた交差点。当時、青信号になってもしばらくの間とまっていました。 並木雲楓フィールドキャスター 「容疑者が乗った車は現場から200メートルほど離れたあちらの場所でしばらく停車したあと発進し、その後、反対車線を走行したということです」 防犯カメラには、その一部始終が残っていました。 画面左から現れた白い車。一向に進む気配がないため、後続車は車線を変えて白い車を避けていきます。白い車が止まってからおよそ3分。青い車が来て、さらに1分以上たつと、運転手の女性が車を降り、白い車の運転席の窓ガラスをノック。すると、まっすぐ発進。 反対車線に向かって走っていきます。 その後、200メートルほど離れた交差点付近で、偶然いた捜査車両や軽自動車、トラックと、合わせて3台の車に衝突。そして、ポールや標識にぶつかって止まったということです。 衝突された軽自動車を運転していた70歳の女性と、歩行者の75歳の女性、27歳の保育士の女性あわせて3人が軽傷だということです。ケガをした保育士は当時、保育園児を連れて散歩していましたが、園児にはケガはありませんでした。 （6月26日放送『news zero』より）