埼玉県越谷市を舞台のモデルにしたアニメ映画「小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜」が、２７日から全国公開される。 作品には、しらこばと橋や市役所周辺などをモデルにした景観が登場する。市は地域活性化につなげようと、声優による防災行政無線放送や横断幕の設置などでファンにアピールしている。 映画の原作漫画「小林さんちのメイドラゴン」は、会社員の「小林さん」と異世界から来た竜の「トール」、その仲間たちとの友情を描いた物語だ。２０１３年から漫画雑誌に連載中で、１７年と２１年にテレビアニメが放送された。今回はそれに続く映画化となる。 市によると、アニメ化に伴い越谷の景観が登場するようになった。市は映画公開に向け、５月からアピール策を練ってきた。 第１弾として、今月６日から越谷駅前などでプロモーション映像を流し、トール役の声優による防災行政無線の放送を始めた。放送は毎夕で、子供向けに「よい子の皆さん、私は気高きドラゴンのトールと申します」と語り始め、帰宅時の注意を呼びかけている。 ９日には市庁舎にキャラクターなどを使った横断幕を設置した。２３日からは、市庁舎８階の展望ラウンジで作品のパネルやポスターなども展示している。今後、モデルとなった市内の場所を紹介する「聖地巡礼マップ」の作成なども検討するという。 県内でアニメファンが訪れる「聖地」としては、「あの日見た花の名前を僕達（たち）はまだ知らない。」の秩父市、「らき☆すた」の久喜市、「ヤマノススメ」の飯能市などが知られている。 越谷市広報シティプロモーション課の水口圭課長は、「越谷の水辺や公園、街並みが多く登場すると聞いている。モデル地を歩き、作品の世界観と越谷の魅力を体感してもらえれば」と話している。
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