進化を遂げる大人雑誌の「付録」。コスメだけでなく、定番商品とのコラボグッズに活版印刷機まで!発売前から“増刷決定”という人気商品も出ています。 【写真を見る】思わず欲しくなる「雑誌の付録」発売前から“完売”も【THE TIME,】 あの“蒸しケーキ”や“やきそば”が付録に 6月に『宝島社』から発売されたムック本「北海道チーズ蒸しケーキ ほんものみたいなふわふわポーチBOOK」(2625円)の付録は、色も形も本物そっくりなポーチ。 縦14×横21×厚さ9cm(最大)サイズで、取り外せるショルダーストラップも付いています。 他にもデジタル製品からファッションまで扱う雑誌「MonoMax 7月号」(宝島社/1390円)では、「ペヤングソース焼きそば」とのコラボ付録。 本物そっくりにデザインされた缶ケース(縦11.2×横8.4×高さ2.8cm)の中には、“ペヤングデザイン”のハサミやホチキス、マスキングテープなど。 ソースや、かやくの袋は小物を入れるジッパーバッグになっています。 一体なぜこれほど付録に力を入れているのかー。 その背景にあるのは、紙媒体のライバルが増えたこと。デジタル化が進んだことで、紙の出版物の販売金額はここ3年で大幅に減少。1年で556億円も減っているのです。(※出版科学研究所調べ) そこで… 「MonoMax」奥家慎二編集⻑: 「“紙媒体でないとできないこと”はまだまだある。開けたときの“ワクワク感”を伝えていきたいので、付録に力をいれることは重視している」 “付録違い”の「2種類販売」も 書店をのぞいてみると、付録の付いた雑誌がズラリ。 「付録のコスメ目当てに買ったことがある」(20代女性) 「付録じゃついてこないようなレベルのものが最近めちゃくちゃ増えている。デパコスとかだったら手を出しやすいので買うことが多い」(20代女性) 中には、“付録違い”で同じ雑誌が発売されることも。 美容雑誌「MAQUIA 7月号」(集英社/5月22日発売)では、シートマスクがついた通常版(800円)と、マスカラなどがついた特別版(950円)を発売。 もちろん雑誌の中身は同じですが… 20代女性: 「通常版の付録と特別版の付録、2つ欲しかったので両方買った」 “組み立て式”付録で「発売前から完売」 そして、2003年の創刊から20年以上付録にこだわっているのが『Gakken』の「大人の科学マガジン」。 これまで「ミニエレキ」や「二眼レフカメラ」をはじめ ▼直径12cmの「卓上ロボット掃除機」(大人の科学マガジンBEST SELECTION 05・3278円) ▼手をアンテナに近づけたり遠ざけたりして演奏する“世界最古の電子楽器”「テルミンmini」(BEST SELECTION 06・3850円)など一風変わった付録ばかり。 「大人の科学」編集部・吉野敏弘編集⻑: 「付録が1番メインの商品で、僕らの付録は自分で組み立てて作らないといけない。“ものを作る楽しさ”をなんとか皆さんに味わってもらえたらなと」 例えば7月10日発売の付録は「小さな活版印刷機」(BEST SELECTION 07)。 箱を開けると、中には本体パーツだけでなく、インクやドライバー、ひらがな・数字・アルファベットがそろった162個の活字も入っています。 誌面の説明を見ながらまずは本体の組み立て。縦14cm×横16cm×高さ18cmほどの印刷機になります。 続いて、印字したい活字を1文字ずつ切り離し文字盤に並べます。 本体のインク台にインクをのせローラーを回してインクを伸ばしたら、文字盤と名刺サイズの紙をセットしインク面を押し付ければ… THE TIME,マーケティング部 山根千佳部員: 「おー!ちょっと滲んじゃってる部分もあるんですけど、時間をかけて作るのですごく気持ちのこもった作品になります」 雑誌の値段は5280円となかなかの金額ですが、まだ発売前にもかかわらず「すでに増刷決定」とのこと。 吉野編集⻑: 「ネット限定販売の活字増量版は7000円を超える商品ですが、“発売前からすでに完売”。僕らの面白いものを世の中に届けた時に、ちゃんと届く人たちがいて、その面白さに対しては値段だけじゃないところでお買い求めいただけるのかなと思う」 進化する雑誌の付録。今度はどんな驚きの付録が登場するのでしょうか。 (THE TIME,2025年6月18日放送より)