立憲民主党など野党７党が共同提出したガソリン税の暫定税率廃止法案は２１日午前、参院財政金融委員会で実質審議入りした。 野党側は質疑後の採決を提案したが、与党は応じず、折り合わなかった。２２日の会期末を前に、土曜に異例の審議が行われた。 参院は自民、公明両党の与党が過半数を占めており、同法案は成立する見通しは立っていない。 自民、立民両党の参院国会対策委員長は２１日午前、国会内で会談し、同法案の採決を巡って協議した。 委員会では、暫定税率を７月１日から廃止する同法案について、自民党の船橋利実氏が「あまりにも非現実的なスケジュール感だ」と批判し、流通の現場が混乱する懸念を指摘した。法案提出者の立民の重徳政調会長は「現下の物価高に対して緊急な対応が必要だ」と反論した。 同法案は立民、日本維新の会、国民民主、共産、参政、日本保守、社民の７党が１１日に提出し、２０日の衆院本会議で野党の賛成多数で可決し、同日の参院本会議で審議入りした。与野党は、法案の採決に備え、２１日午後に参院本会議を開会することで合意している。 法案が参院で否決された場合、立民は憲法の規定などに基づき、２２日の両院協議会の開催を求める方向だ。野党側は、会期末まで国会審議を続け、参院選で物価高対策を争点としたい狙いがある。与党側は、暫定税率廃止に伴う代替財源が示されていないとして、法案に反対している。
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