今や生活に欠かすことのできないスマホ。しかし、スマホや携帯ゲームの見過ぎで起こりうる、いわゆる「スマホ内斜視」。自分が「スマホ内斜視」なのか、簡単にチェックできる方法とは。 【写真を見る】 片方の瞳が中央に…“スマホ内斜視” のセルフチェック法 スマホ・携帯ゲーム見過ぎで “スマホ内斜視”増加 片方の瞳が中央に 1日どのくらいスマートフォンを眺めているか街で聞いてみると… 30代主婦 「一日数時間ですかね。座って見てるか、寝転がって見てるか」 40代会社員 「一日中。8時間とか10時間、見ちゃいますね」 今や生活に欠かすことのできないスマホ。しかし長時間見すぎると『後天共同性内斜視』、いわゆる“スマホ内斜視”になってしまう可能性があるというのです。 内斜視の患者の画像を見てみると、正面を見ているにも関わらず、片方の瞳が中央に寄っています。この状態では、物が二重に見えるなど視覚に影響が出てくるおそれがあるのです。 6月、日本弱視斜視学会などは“スマホ内斜視”についての提言を発表し、スマホやゲーム機など、長時間近い距離で見続けることに警鐘を鳴らしました。 CS眼科クリニック 宇井牧子院長 「(“スマホ内斜視”は)とてもまれな病気でした。昔は(受診者が)年に1人から2人、ここ10年は後天内斜視(“スマホ内斜視”)が結構増えている状況。最近は1日に2、3人とか、かなり増えていると思います」 「家事が進まないから…」スマホを渡してしまうことも さらにコロナ禍を経て、こんな傾向が… 宇井院長 「(コロナ禍以降)近視のお子さんも増えましたし、“スマホ内斜視”で相談にみえる方も増えました。外出禁止になって、タブレット学習になったんですよね。コロナ前に比べると2倍ぐらいになったと思います」 子どもの“スマホ内斜視”も増加。宇井院長によるとスマホやタブレット学習などでモニターを凝視する時間が増えたことが要因だと考えられているということです。 街で子供たちのスマホ利用について聞くと… 30代夫婦・息子(2歳) 「この子がスマホが楽しいってわかっちゃっているので、泣き止まないときとか(スマホを)渡して勝手にいじらせちゃっていますね」 30代女性・娘(2歳) 「家事をしてるときに30分とか1時間くらい。『遊んで』って来てくれるけど、そうすると(家事が)進まないので仕方なく。近くなってくるのですぐに『離れてね』って(スマホとの間に)ぬいぐるみとか置いて」 こども家庭庁の調べでは、インターネットを使っている子どもの割合は98.2%ということです。また1日の利用時間の平均は、▼小学生(10歳以上)約3時間44分 ▼中学生 約5時間2分 ▼高校生 約6時間19分となっています。 “スマホ内斜視”にならないために、長時間の使用を控えることはもちろん、次のようなことに気をつけてほしいと専門家はいいます。 宇井院長 「30分に1回は休憩を挟んでいただいて、メガネ・コンタクトレンズをしっかり作っておいて、定期的に遠くを見る習慣も持ってほしいと思います」 “スマホ内斜視” セルフチェック法 注意が必要な事とは? 南波雅俊キャスター: スマホの見過ぎなどで片方の目が内側に寄ってしまう“スマホ内斜視”。若い世代を中心に幅広い層で増えているということです。 CS眼科クリニック 宇井牧子院長にチェックポイントを聞きました。 【“スマホ内斜視” セルフチェック】 ・スマホなどでフラッシュをONにして顔を正面から撮影 ・フラッシュの反射光が黒目の中心にあるかどうか確認 「内斜視」の場合、反射光が黒目の中心からずれてしまうという事です。 「スマホ内斜視」に眼科の3団体が提言を行っています。 【3つの予防法】 (1)デジタル機器の視聴を含む近見作業をするときは▼30センチ以上の距離、▼30分に1回、30秒以上休憩 (2)2歳未満は控える、2〜5歳は短時間に (3)「遠くの物が二重に見える」など異常を感じたら眼科へ ※「若年者の後天共同性内斜視に対する提言」より 日比麻音子キャスター: セルフチェックも気軽にできるので、私たちも定期的に「大丈夫かな」と、お互いに声をかけ合ってチェックをしていきたいですね。