週刊ジャンプの“海賊版”を販売目的で所持したとして男女3人が逮捕されました。模造されたのは人気漫画「ONE PIECE」の初回連載号で、いわゆる“レアもの”でした。 　　　◇ 1997年に連載開始した「ONE PIECE」。その第1話が掲載された「週刊少年ジャンプ」のように見えるのは…事件の「押収品」。著作権者の許可を得ずに複製された、いわゆる“海賊版”です。 記者 「左上のカギカッコの部分。そのさらに左側に、何か文字が切れているように見えます」 「正規品」には、カギカッコの左側には何もありません。 こうした“海賊版”を販売目的で所持したとして、台湾出身の家族3人が逮捕されました。 本物であれば、数十万円で取引されることもある“レアもの”。その“海賊版”をインターネット上で販売していたとみられます。 販売の“拠点”は、栃木県那須塩原市のリラクセーション店。警察によりますと、“配送拠点”だといいます。そこへ… 記者 「警察の捜査員が家宅捜索に入ります」 しばらくすると、店から出てきたのは、台湾出身の60代の女、邱秀美容疑者。すぐ近くの倉庫へ向かいました。 警察 「差し押さえ令状というのが著作権法違反であって、それでこれが…」 邱容疑者 「私は日本に来た」 警察 「聞いて」 記者 「女とともに警察官が家宅捜索に入ります」「窓際に段ボールのようなものが積まれています」 リーダーとみられる女は、陳詩芸容疑者（48）。そして、中から聞こえてきたのは… 容疑者 「ちょっと待って」 警察 「本当のことを言え」 容疑者 「ジャンプない、売ってない。ただあの写真教えただけ」 警察 「本当のことを最初から全部、素直に話してないでしょ」 警察 「日本語わかるね」 容疑者 「わかる」 警察はこの日、「ONE PIECE」初回号の“海賊版”を6冊押収。陳容疑者らは1冊1万円で販売していたとみられ、“1か月で数百万円売り上げていた”と供述しているということです。そして、3人の関係性は…。 邱秀美容疑者（66）は、陳容疑者の母親です。そして、陳容疑者の弟・チュウ・ポ・チェン容疑者（28）。数年前から家族ぐるみで、“海賊版”を販売していたとみられます。 警察は、3人が他の漫画の初回号の“海賊版”も販売目的で所持していたとみて、入手ルートなどを調べています。 「週刊少年ジャンプ」を発行する集英社は、今回の事件を受けて「集英社は悪質な著作権等侵害行為に関しては、刑事・民事両面で厳しく対応しております」とコメントしています。