【ワシントン＝淵上隆悠】米連邦最高裁は１８日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの未成年に対するホルモン投与などを禁じたテネシー州法について、合憲と判断した。 性的少数者（ＬＧＢＴＱ）に不寛容な政策を進めるトランプ政権にとっては追い風となる。 ２０２３年成立のテネシー州法を巡っては、トランスジェンダーの未成年３人らが、「法の下の平等」を定めた憲法修正１４条に違反していると訴えていた。 最高裁では、９人の判事のうち、保守派の６人全員が合憲判断を支持し、リベラル派３人は反対した。ジョン・ロバーツ長官がまとめた多数派意見は、「法の下の平等」は侵害されていないとした上で、「法律の是非は、国民や議員、民主主義のプロセスに委ねるべきだ」と指摘した。同様の法律は２１年以降、テネシー以外の２６州でも成立しており、各地で提起されている訴訟に影響を与えそうだ。 トランプ大統領は１月、「性別は男と女のみ」と定めた大統領令に署名するなど、ＬＧＢＴＱに対する締め付けを強めている。
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