天皇、皇后両陛下は１９日午前、戦後８０年の節目にあたり東京・羽田空港を特別機で出発し、広島県入りされた。 両陛下の広島訪問は天皇陛下の即位後初めて。戦没者慰霊と戦禍の記憶を継承する訪問で、４月の硫黄島（東京都小笠原村）、今月上旬の沖縄県に続き、今年に入って３か所目。 両陛下は午前９時４０分頃、車で羽田空港に到着し、宮内庁幹部とあいさつを交わして特別機に乗り込まれた。 広島市によると、１９４５年８月６日の原爆投下で、同年１２月末までに推計約１４万人が死亡した。両陛下は１９日午後、同市中区の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に供花される。 隣接する広島平和記念資料館では、昨年、ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会（被団協）の活動を紹介するパネル展示などを見学。被爆者のほか、戦後に生まれ、戦禍を語り継ぐ「被爆体験伝承者」との懇談に臨まれる。 ２０日には、２０１４年８月の広島土砂災害で大きな被害を受けた同市安佐南区を訪れ、教訓を伝える施設を視察後、被災者らと対面される。同市安芸区の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」にも足を運び、空路で帰京される。
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