中谷防衛相は１９日午前、東京・市ヶ谷の防衛省で臨時記者会見を開き、交戦が続くイスラエルとイランの在留邦人の退避に備え、航空自衛隊の輸送機をアフリカ東部ジブチに派遣し、同国で待機させる命令を出したと発表した。 外務省からの要請を受けた措置で、中谷氏が同日午前に自衛隊の統合作戦司令官に命令した。防衛省は準備が整い次第、週内にも輸送機「Ｃ２」２機を空自美保基地（鳥取県）から出発させる方針だ。ジブチには自衛隊の海賊対処活動の拠点があり、輸送機の駐機や整備が可能となっている。 中谷氏は「中東情勢は緊迫の度合いを深めている。在外邦人の安全確保に全力を挙げる」と強調した。 在留邦人はイスラエルに約１０００人、イランに約２８０人が残っている。政府は１９日にも退避希望者をイランからはアゼルバイジャンに、イスラエルからはヨルダンにバスを使って陸路で退避させる方向で、状況に応じて空路での退避も検討する。
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